ひとばん寝かせたカレーはとてもおいしい

Twitterに載っけられない長文置き場

Ankerさんがすごい(Anker Soundcore Life Q30)

おとといくらいにゼンハイザーのCX400BTがタイムセールで半額だったので思わずポチってしまったのですが、偶然YouTubeでとんでもないコスパモデルのヘッドホンを見つけてしまったので、またもやポチってしまいました。

それがAnker Soundcore Life Q30です。

www.ankerjapan.com

こいつ、1万円切ってるのにノイキャンと外音取り込みあるのおかしいでしょw

重低音に振ったやつと、気兼ねなく使えるU1万くらいのやつが欲しいな~と思っていたので、この子は両方の条件にマッチしてしまっています。そして噂によると、音質も普通にいいらしい。とにかく色々とすごいので本当に無意識にポチっていました。やべー。今度WH-1000XM3も買う予定なのに。

密林が早速届けてくれたので、使ってみようと思います。

 

Soundcore Life Q30について

AnkerのSoundcoreシリーズのヘッドホン。

最大の特徴はアクティブノイキャン・外音取り込み・ハイレゾ対応・ハードケースと全部入りでお値段8,990円也(Amazon)。さらにマルチポイント接続・NFCイコライザーにヒーリングサウンド機能がついて、トドメの3年保証までついています。もう価格破壊もいいところで、とんでもない価格とコスパのヘッドホンです。

Ankerのオーディオシリーズはこれに限らず、全部のプロダクトがとんでもないコスパモデルばかりで、見ていると金銭感覚がおかしくなります。驚異的なコスパでライバルメーカーをどんどん駆逐していって、最終的に地球はゴキブリとAnkerのみが存在する世界になってしまうでしょう。

Soundcore Life Q30を開封する

外箱の画像

Ankerっぽい(当然だけど)

外箱は普通ですが、安っぽさはあまり感じられません。外箱を開けると、いきなりハードケースが出てきて、奥の方にクイックスタートガイドがつっかえていました。

ハードケースの画像

ハードケース

ハードケースはどうやら途中で四角形→丸形に下方修正されたようで、Amazonのレビュー曰く「雲泥の差」とのことですが、そこまで悪くない質感だと思いました。あのねぇ、元々がめちゃくちゃ安いんだから文句言っちゃいけませんよ。SONYなんて、2万円オーバーするヘッドホンに巾着袋しかつけてくれないんだからね?ハードケースついてるだけでも嬉しいです。これが「泥」なら、「雲」は一体どれほどのケースなんでしょうか。カシミヤ製だったのかな?

内容物の画像

高級感こそないけど、安っぽさはない

ケースを開けると、本体とご対面。本体はヘッド部分に金属が使用されていて、とても9,000円のヘッドホンとは思えません。ロゴはBeatsリスペクトが入っていそうなお馴染みのSoundcoreロゴ。

合皮性の小袋の中には充電ケーブルと有線接続ケーブルが入っています。ケーブルをまとめるバンドには「POWERED BY ANKER」の文字が。Ankerのケーブルなので信頼できますね。

ボタンは電源ボタン・NC切り替えボタン・音量上下ボタン。NC切り替えボタンでノイズキャンセリングON/OFF・外音取り込み機能を切り替えられます。特にNCは、ボタンで手軽に切り替えられるのが便利(かも)。

ヘッドホン右面を触ることで、いわゆる「クイックヒアスルー」みたいなこともできるらしい。ここら辺も抜かりないね。

Soundcore Life Q30を使ってみる

装着感は普通で、本当に可もなく不可もなくという感じ。側圧はやや強めか。

ノイズキャンセリング

ノイキャンは本当にびっくり。まずU1万円でノイキャンがついていることが衝撃ですが、全然おまけ機能ではなく実戦レベルのノイキャンでした。ガジェット雑誌でオブラートに包んで「優しいノイキャン」といわれる類のノイキャンよりは確実に強いです。十分にノイキャンの恩恵を享受できます。流石にSONYなどの上位機種のノイキャンにはかないませんが、Ankerの努力と本気度は十分に感じられました。

外音取り込みは機械的な音になってしまって(めちゃくちゃ音質のいい電話を聞いているような感じ)、あまり自然とは言えないかもしれません。とはいえ音楽を流していればそこまで気にはならないと思います。

ともかくこれらの機能がこの価格でついているだけでも、十分に評価に値するポイントです。

音質

デフォルトでは、特に驚きはなくバランス型という印象でした。まぁ上位機種と比べると音の解像度という点では劣ってしまいますが、あえて比較することをしなければ普通にいい音だと思います。この音が1万円未満で買えてしまうというのは驚き。

さらにこれのヤバいところは、Soundcoreのアプリのイコライザーモードを使用することで22種類のイコライザーが使用できるということです。軽く見た感じ、Ankerのワイヤレスシリーズは大体このアプリに対応している感じ?そしてプリセットイコライザーだけでもこの量。

 

プリセットイコライザーの画像

すごすぎる...

さらにプリセットイコライザーに加えて、カスタマイズイコライザーも使用できます。しかしプリセットがボリュームも十分で優秀なので、これを使うことはないだろうと思います。とにかくすごい。

個人的にはベースブーストとクラシックが好きかな。特にベースブーストは、重低音の迫力が出てきて、重厚感が増して聴きごたえが出てきます。ベースブーストの入った音は、普通にそこら辺の並のヘッドホンよりもこちらを選びたいほどによかったです。

ヒーリングサウンド機能

アプリからヒーリングサウンドを流すことができます。これは音楽と共存可能。スリープタイマーもアプリで設定可能です。

 

ヒーリングサウンド機能の画像

ヒーリングサウンド機能

ヘッドホンしながら眠る機会はないので、これも使うことはないでしょう。恐らく、このアプリのこれらの機能はAnkerの完全ワイヤレスシリーズで真価を発揮するのだろうと思います。

3年保証

3年保証がついていますが、3年より前にイヤーパッド部分がダメになってしまう可能性が非常に高いと思われます。(保証で交換してもらえるのか?)機械の不具合なら交換してもらえるので、故障に関しては全く心配する必要がないのがほんとうにすばらしいね。

Soundcore Life Q30の微妙ポイント

この価格なので微妙ポイントがあるのは仕方ありません。他の点が完成しすぎていて微妙ポイントが目立ってしまうので、むしろこれはすごいことだと思います。

操作系

電源ON/OFFは電源ボタン3秒間長押しですが、ここがちょっと微妙です。電源ボタンは電源ON/OFFの役割しかないので、長押しではなくて普通に押すだけでよかったのではないでしょうか。(たぶん、誤操作のことを考えてこうなっているんだと思うけど)

特にOFFのときが面倒臭いです。NCボタンと同時押しでOFFになるとかがいいかな。とにかくすぐ電源が切れないのがもどかしい。

本体には電源ボタン・NCボタン・再生停止ボタン・音量上下ボタン2つの計5個のボタンがついているけれど、全部形が同じなので場所で覚えるしかありません。できれば電源とかNCボタンはスイッチにしてほしいところですが、まぁ安いし、形を変えるとか突起をつけるとかの工夫があるとよかったかな。

それからNCの切り替え。NCボタンでNC→なし→外音取り込みと切り替えますが、NCの次は外音取り込みがよかったです。何か用事があったときにNCをOFFるので、NCの次は外音取り込みの方が勝手がいいのよね。そういえばSONYはNCの次はAS(アンビエントサウンド=外音取り込み)なので、気が利いていたなと。しかしこの問題は、クイックアテンションモードで解決できます。左のパッドを1秒触ると、外音が入ってくるようになるので、そこまで問題とはなりません。

耳あての合皮

合皮の画像1

合皮の画像2

見たらわかる安いヤツやん

耳あてとヘッド部分のクッションの合皮素材は、かなり安っぽいです。3年保証がついているものの、毎日使ったら1年足らずでボロボロになってしまいそうな感じ。雑にしまっておくと、結構跡がつきます。

まぁ長持ちはしないだろうし元から期待していませんが、少しでも長持ちさせたいなら皮脂がついたままケースにしまうのは絶対NG。ちゃんとクロスで毎度拭き取ってお手入れをしなければいけません。それかカバーをつけるか。ここはお値段相当か、それ以下の品質となっていました。

感想とまとめ

この価格でこのスペックは本当に頭がおかしいと思います。Bluetoothヘッドホン入門は済んでいて、そろそろノイキャンが欲しいなとか思ってきたころなら最適解なんじゃないか。

CX400BT、装着感が満足できない(赤裸々レビュー)

CX400BTで満足できないのでTWS趣味を辞めたくなっています。

 

CX400BTとは

Sennheiserゼンハイザー)の完全ワイヤレスイヤホン。最大の特徴は同社のフラッグシップワイヤレス「MOMENTUM True Wireless 2」(通称木綿)と同じドライバーを使用しており、2万円弱で3万円強の音質を楽しめる点。木綿と異なり、アクティブノイズキャンセリング・外音取り込み機能がなかったり、ケースがオールプラスチックになっていたりしていて低価格化が図られています。

アクティブノイキャンはついていないものの、高い遮音性(パッシブノイズアイソレーション)があると謳われています。実際にTwitterで少し検索してみたところ、遮音性が高いという意見が多く見つかりましたが、本当なのでしょうか。

さらにこれが今、Amazonをはじめ多くの販売店で半額近くで安売りされており、概ね1万3千円くらいで購入できます。3万円強の音が1万円弱で聞けるとあらば、それは気になってしまうよね。

CX400BTを開封する

安くなっていてはポチらずにはいられません。もう音質でワイヤレスを選ぶのはやめようとこの前誓ったばかりですが、どうしても安いと。。。

外箱は高級感はあまりなく、悪い意味で普通です。(もう外箱の写真撮るのやめるわ、面倒臭いしあんまり必要ないので)

ケースの画像1

ケースの画像2

高級感はない

ここで文字数稼いでもしょうがないので、とっとと本題にいきたいと思います。

CX400BTの満足できないポイント

私が満足できなかったのは装着感です。

3日ほど使いましたが、私はCX400BTをつけるとき、ベストポジションに調整するのに毎回5分ほど要しています。何も考えずに耳に入れてねじるだけではカポカポします。謳い文句である「高い遮音性」「パッシブノイズアイソレーション」を実現するには、ベストポジションに調整する必要があります。

このベストポジションに調整するのが私はすごく難しいです。ベストポジションにないときは、耳とイヤホン本体がスカッとして、外音が遮音されません。単純に耳に合わないのか、イヤーピースが合ってないのか、やり方が間違っているのか、わかりませんが。

私はCX400BTをはじめて聴くとき、装着が不完全な状態で聴いてしまったため「え、音質絶賛されてたけど、こんなもんなの!!?(てか、グラグラして落ちそうだな)」となり、全然感動できませんでした。当然、イヤーピースが耳の穴に完全に密着していないので、音が逃げて音質が落ちるのは当然です。

何回か試行錯誤しているうちに、どうやらベストポジションがあるらしく、そこにピタッとハマったときはバランスが安定しそれなりの遮音性が発揮され、音質も飛躍的に向上することがわかってきました。逆にピタッとハマらないときはグラグラしてバランスが悪く、遮音性・音質もお粗末だということがわかりました。

ベストポジションに調整するのは、前にも述べましたが両耳合わせて5分くらいかかります。イヤーピースが途中でクニャっとしてしまい、「あーここまでうまくいってたのに!!!」となることもあります。何も考えずに耳に入れてねじるだけでは、ベストポジションにはなりません。ワイヤレスイヤホンの強みである「手軽さ」が、私の場合は全くないのです。

コツはうまく言語化できませんが、最初にイヤーピースを耳の穴にグッと押し込むのではなく、軽く入れて60%くらいねじることです。100%ねじってしまうと、なぜかイヤーピースが浮いて変な感じになってしまうので。この方法でベストポジションに調整すれば、最大の遮音性と音質を享受できます。

耳の形に個人差があるので、多くの人にはこれは当てはまらないのかもしれませんが(Twitterで簡単に探した感じでは見つからなかった)、私には由々しき問題です。

このような特性上、一度ベストポジションにセットしたら一々外したくないので、あまり必要と思ったことのない外音取り込み機能もこの子に限ってはつけてほしかったかな。

音質とWF-1000XM3との比較

音質

いいに決まっていますが、あくまでベストポジションに入っているときの話。何も考えずに耳に入れてスカスカっとしている状態の音質はいいとは言えないので、前述の通りファーストインプレッションは良くはありませんでした。

ベストポジションに入っているときの音質はすばらしいです。解像度も高いし、高音低音共に迫力があって非常に「美しい」。ヘッドホンで聴いているような感覚。はじめてベストポジションを見つけたときは流石に感嘆しました。イコライザーで好みの音にいじることもできますが、なんか謎の曲線を描いていてわかりづらい。まぁ感覚で好きな音を見つけてねということなのでしょう。

WF-1000XM3と比較してみる

WF-1000XM3はベストポジション多分ないよね。彼は元々の遮音性もバランスもそんなに良くありませんが、何も考えずに耳にねじ込むだけで一定のレベルのバランスと音質は担保されます(バランスに関してはレベルが低いけど)。ここの手軽さは個人的にはWF-1000XM3の圧勝。

音質に関しては、もう素人には判別がつきません。両方とも非常に良くて甲乙つけがたいです。双方イコライザーで好みの音に調整できるのも流石。

プリセットイコライザーの数はSONYのほうが多いので、私のような特にこだわりのない人にはSONYのほうがありがたいかな。

ケース周りはCX400BTの圧勝。プラスチッキーで高級感はないけど、シンプルなボックス型でいい。SONYはケースのクセが悪い方向に強いので、なんとかしてほしいです。重量もCX400BTのほうがかなり軽い。

操作系もCX400BTが強いです。CX400BTは、アプリでタッチコントロールのコマンドを細かく設定できます。

スクリーンショット1

スクリーンショット2

細かくいじれる

私は最近「完全ワイヤレスにノイキャンはいらない」と考えはじめているので、装着の問題さえなければCX400BTに軍配を上げたいです。まぁ装着の問題がなくても、WF-1000XM3はケースがマジでオワコンなのでそこで大幅減点でトントンかな。

まとめと感想

世間的に超高評価のCX400BTで不完全燃焼に終わった私は、これで満足できないなら、もう何をもってしても満足できないのではないかと思ってしまいました。まぁしかし、音に関しては非常に良かったので、この音をもって無理に満足したことにしようと思います。

ワイヤレスイヤホンにおいて装着感は非常に重要な要素です。装着感が悪いと、歩いたり走ったりした衝撃で耳からこぼれ落ちてしまいそうになってしまいます。耳にきちんとイヤホンが入っていないと外音も入ってくるし、イヤホン本来の音を楽しむことができません。装着感でも音質はかなり変わります。

ということが今回わかりました。音質でワイヤレスイヤホンを選ぶのは本当にやめようと思います。まず音質を追いかけるんなら私はワイヤレスイヤホンではなく、有線イヤホンの方向に傾いていくはずだよね。これだけ買ってもワイヤレスイヤホンへの興味が削がれないということは、私は音質に関しては(深層的には)大して評価していないということなんでしょう。

音質ではなく、ワイヤレスイヤホンのガジェット的な側面が好きなだけだったのです。デザイン。質感。ケース。ノイキャン。そして装着感。これらは「使いやすさ」というひとことでまとめられなくもない要素です。

特にHA-FX100Tを買ってみて気付いたのは、「ケースのデザインと質感」が個人的には重要な要素なのではないかということ。音が良くても、ケースが残念だと私は渋い評価をして、売却へと動き出しがちです。そういえば、いままでワイヤレスイヤホンで音を不満に思ったことは一度もないけれど、ケースのつくりに満足いくものは買ったことがないかもしれない。次回からは、「ケース」にフォーカスしてワイヤレスイヤホンを選んでみようと思います。ケースの質感がよければ、自ずとイヤホン本体のクオリティも高いものになるはずです。

経済を回す旅(まとめ)

サンライズのシングルデラックスが取れたので、乗ってきたもの。

総旅費 ¥75,688(うち交通費¥51,850)

 

1日目(東京→浜坂)

グリーン車を乗り継いで、浜坂まで。

2日目(浜坂→備後落合)

秘境のターミナル駅、備後落合に向かう。

備後落合で過ごしたことはこちらの記事。

3日目(備後落合→出雲市→)

出雲大社を拝観して、サンライズで東京へ。

4日目(→東京)

せっかくサンライズで朝着くので、三崎口・箱根・江の島・秩父・つくば・伊勢崎・鬼怒川・銚子あたりのどこかに特急で行ってから帰ろうかと思っていましたが、疲れていたのでそのまま帰ることにしました。

感想と展望

今回の一番の出費はグリーン料金でした。グリーン車は私には必要ない設備だということが今回でわかりました。グリーン車の設備よりは「グリーン車の乗客であること」が気分いいものなので、また優越感に浸りたくなったら利用するかもしれません。まぁしかし、積極的に乗ってみたいとは思えませんでした。

ちなみに新幹線と特急を使わない想定で計算すると、旅費は半分程度でした。

次はグランクラスに乗ってみたいです。最長片道切符の旅をいつかやりたいと思っているので、その時にでも。しばらく先になりそうな感じです。

経済を回す旅(3日目)

2/5

出雲市まで出て、出雲大社を観光して、サンライズ出雲号のシングルデラックス(A寝台)で東京に帰ります。

前の記事

hitoban.hatenablog.jp

普通:木次行(備後落合920→木次1127)

この区間は大雪で列車が運行不能になっており、出雲横田駅までタクシーでの代行輸送でした。雪は解けていましたが、雪崩が発生する危険があるらしいです。ドライバーは意外にも親切なお姉さまで(おじいさんドライバーが来るかと思った)、途中の各駅で下ろしてもらって周辺を少し散策するなどしました。

線路の上に雪が積もっている写真

線路の上に雪って、意外と見られない

運休区間の各駅では、線路の上に雪が積もっている珍しい光景を見ることができました。

木次駅前は目の前に中規模複合スーパーがあり、ここで食料の調達を行いました。木次駅では、ボケたおじいさんが改札内のトイレに何回も入ろうとしているのを、若い女性の駅員さんがその都度止めている喜劇が展開されていました。駅員さんも介護をする時代になったらしいです。

普通:宍道行・西出雲行(木次1216→宍道1250/1304→出雲市1322)

食糧調達を終えホームに戻ると、乗ってきた車両が同じホームでそのまま宍道行になっていました。それなら通しの列車にして、木次駅で長時間停車でもよさそうですが、何か都合があるのでしょうか。

途中は眠くてウトウトしていて、気付いたら出雲市についていました。

出雲大社など

出雲市到着後は出雲大社を見に行こうと思い、一畑電車出雲大社前に向かいました。ここに来るのは4年ぶりくらいですが、出雲大社に行くのは初めてです。

出雲大社入り口

入り口はこんな感じで、参道も2,3人程度の人しかいませんでした。立派な参道をまっすぐ歩いた先にあったのがこれ。

出雲大社の画像

めちゃくちゃしょぼい

これが写真でよく見る出雲大社?だとしたらかなり残念な観光地だと思いました。

出雲大社は縁結びの神様なので、絵馬には「良縁に恵まれますように」というお願いがよく見かけられました。私は、出雲大社でコンパを開けば、良縁を求めている人同士が交流できて合理的だと考えました。

賽銭箱の画像

賽銭箱だけかよ

敷地内にはいたるところに建物と賽銭箱が設置されていました。驚いたのは、3連の賽銭箱だけが設置されている場所があったことです。嗚呼、神のなんと強欲なことだろうか。誰も、絵馬に箇条書きでお願いを書き込む欲張りな人間を、咎めることはできない。

こんなところに置いてある賽銭箱に誰が賽銭するんだと思い、無礼ながら賽銭箱の中を覗き込んでみました。すると、手の届きそうなところに英世がつっかえており、奥には諭吉がコンニチハ。私はすぐに覗くのをやめました。

出雲大社本体と思われる大きな建物を反時計回りにぐるりと一周した後で、なんか残念なのでもう帰ろうかと参道へ行こうとしたら、右側に道があるのを見つけました。

右側に進んでいくと、なにやら立派な建物があった。ん?あのしめ縄は?

出雲大社神楽殿の画像

あのしめ縄は…?

あー!!!これじゃん!!!こっちが写真で見る出雲大社ね...!

これは立派立派。せっかくならこっちを参道の先に配置すればいいのに、少し脇に逸れたところにメインディッシュを置いておくなんて、仏教のえらい人の考えることはよくわかりません。多分これを見ずに(気づかずに)帰ってしまう人もいるんだろうと思います。

これは流石に立派だったので、神とか賽銭とかをあまり信じていない私ですが、100円ほどお賽銭しておきました。

から揚げの画像

大社から揚げ(あごだし醤油味)

帰りに大社からあげ(あごだし醤油味)を頬張って、出雲市駅へと戻ってきました。1個100縁(円)で5個入り。高いプレミアムだ。

夕食はのどくろがいただける居酒屋にお邪魔しました。綺麗なお店だったので、たぶんチェーン店でないかと思われます。

のどくろ丼とサーモンの握りを頂きました。量が少なかったので、海鮮丼を追加で注文しました。

のどぐろ丼の画像

海鮮丼の画像

のどぐろ丼は適当に撮ってしまった

それと流石に高校生が一人で入ってくるとは思っていなかったようで、お通しと一緒に普通にお神酒が出てきました。米酒のようです。お神酒に口を付けないなんて失礼千万なので、恐る恐る呑みましたが。隣の人はあーうまいと言って飲んでいましたが、流石に初めてということもあり、喉の奥がグッと焼けるような感じがあって美味しくはなかったです。

その後は、コンビニでジュースなどを買って、サンライズに乗る準備を整えました。

特急:サンライズ出雲出雲市1851→東京翌708)

サンライズ出雲の画像

入線

たぶん最初で最後のシングルデラックスになるでしょう。

早速乗り込みます。部屋の広さは、身長167cmの男性のラジオ体操に対応していました。部屋に入って興奮冷めぬうちに検札があり、せわしない発車でした。出雲市時点で、たぶん乗ったのは片手で数えられるほどしかいなかった感じ。

シャワーも噂通り、6分で十分でした。洗浄ボタンですごい音がするというのも聞いていましたが、あまりにすごい音だったのでウワーーーーツ!!!!!と叫んでしまいました。部屋の大鏡は、アトピーの私にとって、身体に塗り薬を塗るのに便利でした。

シャワーの帰りにノビノビ座席を覗いてみましたが、乗車率は概ね5割程度といったところでしょうか。伯備線内で5割程度なので、今日のところはまずまずの乗車率だと思います。

デスクは窓と対面して設置されており、デスクに座ってパソコンで作業をすると窓が背中になってしまい外が見えないので、デスクで作業をするのはあきらめました。レールの向きには洗面台がついているので、ここが洗面台でなくテーブルなら、車窓をチラチラ見ながら作業できるのでいいと思いました。昔のブルートレインのように、洗面台が展開式だといいかな。

夜汽車や~!

椅子に座って優雅な気分を味わってみたりしたものの、私にはやはりシングルで十分すぎるということが分かりました。もう乗ることはないでしょう。

列車は遅れることなく、定刻に東京駅に到着しました。

このシングルデラックスに乗るのがこの旅の目的でしたが、写真のボリューム的にはこっちがオマケのようになってしまいました。うんうん、それもまたアイカツだね。

 

経済を回す旅(2日目)

2/4

浜坂から、伯耆大山備中神代を経由し、備後落合まで行きます。

前の記事

hitoban.hatenablog.jp

 

朝はお言葉に甘えて、女将さんに浜坂駅まで送ってもらいました。さらにサーターアンダギーと、みかん3個をお土産として頂きました。宿泊料金のお釣りは取っておいてもらいましたよ。ブルジョアなのでね。

サーターアンダギーとミルクティー

心遣いにいたみいる

途中のローソンが本日最初で最後の補給ポイントになるので、昼用のおにぎり2個と生茶2本、お菓子数点を購入しました。

普通:米子行・鳥取行(浜坂709→鳥取756/804→伯耆大山1039)

車内は通学の高校生で一杯でちょっと罪悪感があります。鳥取で乗り継ぎ。

鳥取からは2時間半のロングランです。2両3連キハ47の6両編成。鳥取出発時点では乗車率は150%くらいでしたが、鳥取大学前駅ですべての高校生が下車し、以降は1両に乗客2人程度になりました。足を伸ばして読書にふけることができましたね。退避もないのに毎度毎度途中駅で3分ずつぐらい停車するため、余計に時間がかかるみたい。

伯耆大山駅山陰本線伯備線のハブ駅ですが、駅前は民家で商業施設などは見当たらず、退屈でした。

普通:新見行(伯耆大山1114→備中神代1253)

伯備線普通列車に乗るのは初めてです。2両編成の115系で、乗客は私を含めてずっと3人。2両目に乗っていたのは私だけでした。

食パン

名物の食パン顔ですが、黄色いのでフレンチトーストですね。

伯備線は中央線と同じような山岳路線感がすごく好きです。川に沿って、谷を縫うように駆けていく感じ。この区間は明日サンライズでまた通ることになります。夜はどんな景色なのか。明かりの少ない区間を、寝台で通ったらどんな感じなのか楽しみです。

備中神代駅はこれまた伯備線芸備線のハブ駅ですが、川を挟んで山に囲まれ、川の流れる音が聞こえる閑散とした無人駅。駅前には民家が並んでいて、見どころは特にありませんでした。

普通:備後落合行(備中神代1312→備後落合1425)

日本屈指の閑散区間です。1日2本か3本しかなく、平均乗車率はほとんどゼロに近いところ。単行ディーゼルカーを独占できるかと思っていましたが、小奴可駅で幼稚園児数名と引率の先生2人が乗車し、車内は意外にもにぎやかでした。彼らは備後落合駅で三好方面の汽車に乗り換えていきましたが、大丈夫かな?帰れるの?

ここら辺の路線は線路が弱いので、25㎞/hの速度制限区間がしばしばあり、走った方が速いんじゃないかレベルのノロノロ運転が展開されます。

備後落合での出来事は次の記事にまとめました。よろしければ。

hitoban.hatenablog.jp

次の記事

hitoban.hatenablog.jp

 

経済を回す旅(1日目)

2/3

今日は東京から新幹線と特急を乗り継いで、城崎温泉まで行きます。それ以降は現地で考えることにします。

今回の私はブルジョアなので、前回のようにお金を惜しむことはしません。とにかく金を使って、地方の地域経済をグルグルと回していきます。

今回の旅程は乗車券の通り、

乗車券の画像

クネクネ経路

東海道線で京都、山陰線で鳥取を経由して伯耆大山から伯備線に入り、備中神代から芸備線で備後落合、木次線宍道出雲市からサンライズで一気に上京するという流れです。なお、ブルジョアなのに学割が効いているじゃないかという苦情は一切受け付けません。

てっきり乗車券だけで往復4万円くらいかかるものだと思っていたので、安くて拍子抜けしました。(学割で2割引になっているというのもありますが)ちょくちょく途中下車をするようなら、青春18きっぷなどの制限付き周遊きっぷよりも長距離の普通乗車券のほうがむしろいいのかもしれませんね。

 

新幹線:こだま701号(東京633→名古屋906)

今日の私はブルジョアなので、城崎温泉まで新幹線と特急を使います。もちろんすべてグリーン車です。グランクラスがあればそっちにしたのですが、西の新幹線にはグランクラスはないので、仕方なくグリーン車で妥協してやることにします。

さらにNewDaysで食べたいものを惜しみなく購入しました。あまりに普段食べ物を購入しなさすぎて、何を買ってもいいという状況では何を買ったらいいのかわかりませんでした。とりあえずおにぎりとお茶と、フェットチーネグミ贅沢レモン味を購入しました。惜しみなく購入してこれなので、私が普段いかにつつましい生活を送っているかがよくわかると思います。

グリーン車の座席

普通車の乗客は俺の荷物以下だ

グリーン車の座席1席に鎮座する私の荷物。普通車の乗客は、この荷物たちより格下の座席に座っているというわけです。

グリーン車車内

ガラガラ

東京発車時点ではグリーン車の乗客は私ひとりのようでした。一両あたりのグリーン車の乗客は片手で数える程度で、自由席も乗車率は6割といったところでしょうか。上質な椅子に腰かけ、追い抜いていく東海道線普通列車の一般市民をリクライニングフル倒しで見下していきます。なんていい気分なんでしょう。

久しぶりの東海道新幹線です。自由席のデッキで外を見ていた小学生の夏休み、車内探検をしていたときにグリーン車の部分だけは牛歩で歩いていたのを思い出します。照明の色が柔らかく、座席が厚手で読書灯がついていて、とても羨ましかったのを覚えています。そのグリーン車に今、悠々と腰かけ、おもむろにパソコンを取り出し作業をするなんて、想像もしなかったことです。

普段は鈍行ばっかり乗っているので、特急に乗れるというだけでもワクワクするのですが、それが今回は新幹線で、しかもグリーン車なので、その感情の高まりもひとしおです。

新幹線:のぞみ11号(名古屋910→京都944)

こののぞみは東京発ののぞみです。これに最初から乗っていれば、東京をもっと遅く出ることができていました。なぜわざわざこだまで名古屋まで行ったのか、それは同じ料金なら長い時間グリーン車に乗りたいからです。どうやらブルジョアではないほうの血が騒いでしまったようですね。

グリーンとグリーンの乗換が気分いいです。のぞみのグリーン車にはアテンダントさんが乗務しており、着席するとおしぼりをもらえました。これいいね。

車内でプログラム書いてる俺カッケー

車内でこのブログのテーマ開発の作業をしました。岐阜羽島をすぎてしばらくするともう外は真っ白です。南下しているのに、北上しているような変な気分になります。

特急:はしだて3号(京都1025→福知山1145)

京都からははしだてで福知山を目指します。

京都駅31番ホームの画像

上野駅みたい

京都駅31番ホームは、行き止まり式のホームになっていて、上野駅の13番線を思い出しました。側線に普通電車が止まっているのも13番線そっくりです。

287系はしだてグリーン車は半室グリーンになっていました。入室時には私ひとりしかおらず、まさか半室グリーン独占…?と思っていたらもう一人の乗客がやってきてしまいました。

こちらのグリーンは新幹線のグリーンよりよかったです。テーブルが小さいのがアレですが、フカフカヘッドレスト・ゆったりしたシート幅・大きな窓で、非常に快適です。コンセントもありましたが、電圧が低いようでちっとも充電されませんでした。

窓デカ。

超広角の写真だと窓の大きさが分かりやすいと思います。(本当はきれいな保津峡あたりを写したかった)

特急:こうのとり5号(福知山1147→城崎温泉1251)

福知山で乗り換えです。福知山は北近畿ビッグXネットワークの中心駅で、特急相互の乗り継ぎがスムーズに行えるようなダイヤ設計になっています。それぞれの特急が、同じホームで連絡します。

はしだてと違い、半室グリーンには何人か乗客がいました。

柿の葉寿司の画像

柿の葉寿司

車内では京都駅で買っておいた柿の葉寿司をいただいて、昼食としました。

あっという間に城崎温泉に到着。本当は城崎温泉でレンタサイクルを借りて玄武洞を観に行こうと思っていたのですが、外が吹雪いていたため中止にしました。温泉街を少し散策して、城崎温泉の外湯の一つ、地蔵湯でひと風呂いただきました。

風呂は内湯のみで、中央半円状に伸びたデカい浴槽をシャワーが取り囲んでいる関西スタイル。温泉は温泉ですが、タイル張りで温泉感がなく、加水循環塩素消毒で漂う公衆浴場感。まぁ公衆浴場なんだけど。下呂温泉の外湯もこんな感じだったので、有名温泉地の外湯はみんなこんな感じなのかもしれません。今度から有名温泉地の外湯には期待しないことにします。

並木の画像

並木目当てで冬に来てはいけない

天気はコロコロ変わり、雪は降ったり止んだり。城崎温泉といえば柳並木ですが、葉がないので随分寂しい絵になってしまいました。

温泉街の人気はまばらで、休業中の看板も散見されました。商店は普通に営業しているところが多かったかな。

今はカニのシーズンなので、書き入れ時だろうに大変気の毒です。

浜坂までたどり着けば翌日が少し楽なので、今日中に浜坂まで行くことにして、浜坂で宿を取ることにしました。

普通:香住行・浜坂行(城崎1412→香住1441/1537→浜坂1601)

浜坂までは一本後の汽車が直通でしたが、せっかくなので香住を散歩してみようと思い途中止まりの香住行に乗車しました。車両はキハ58で、乗車した瞬間から独特の臭いがします。

香住では街を散策しました。香住の街は漁港を中心に発展していて、海岸を背にすると山に囲まれています。小中高と学校があり、ちょうど学校終わりの子供たちが大量に下校する様子が見られました。木造家屋の多い街並みが結構好きです。

前回ここを通ったときは夜で暗くて余部鉄橋が見られなかったのですが、今回は見ることができました。時間には余裕があったので餘部駅で下車したかったですが、吹雪いていたのでやめました。

浜坂駅前の画像

浜坂駅

浜坂駅前。前回来たときは大幅遅延で真夜中で、照明も全くついておらず、夜間無人駅なのでとにかく不気味でした。

浜坂からは宿まで40分の徒歩です。

泊:七釜温泉 安楽荘

宿は「七釜温泉 安楽荘」さん。はじめての旅館、はじめてのコタツ。今日のお客は私ひとりの様子です。

外観

玄関(ひどい手ブレ)

中は田舎のおばあちゃん家の匂いがします。田舎におばあちゃん居ないけど。

お菓子と急須が置いてありました。このお菓子は「栃餅」というらしいです。これがお茶といちばん合う。さまぁ~ずさんと太ジ―パンくらい合う。和菓子はそんなに好きではありませんが、これは美味しかったです。

大浴場の画像

大浴場

食事前にお風呂をいただきました。源泉かけ流しとのことです。これがめちゃくちゃいい湯でした。有名温泉地よりも、ちょっと辺鄙な温泉地の方が、かけ流し率が高くて満足度が高いような気がします。私はここに来るまで、七釜温泉なんて全く知りませんでした。温泉地というものの、観光客の姿は全く見当たりません。

ちょっと行ったところに「湯村温泉」という、また別の温泉もあるらしく、こちらも源泉かけ流しが自慢とのことです。塩素消毒が嫌いなのでかけ流しは最高。ここら辺は外湯もかけ流しで、なんと露天までついているらしい。やばいね。また近くに来た時にはぜひ足を伸ばしたいです。いや近くに来なくても、このために足を伸ばしてここで温泉療養したいくらい。

夕食の画像

まさかこんなに豪華だと思ってなかった

夕食は食べきれないほど豪華なものでした。コタツの上に所狭しと並べられるご飯。これでも十分すぎるくらいにご馳走ですが、これ以上のプランもあるらしく、これ以上にしたら一体何が出てくるのか気になります。全部美味しかったですが、特にカニと甘エビは今まで食べた中で一番美味しかったです。ホント思わず声出るくらいめっちゃくちゃ美味かった。2時間かけてやっと完食しました。

これからも末永く頑張ってほしいです。

次の記事

hitoban.hatenablog.jp

 

備後落合駅と比婆山温泉に行ってきた

備後落合駅

備後落合駅

2021年2月4日。備後落合駅にやってきました。

備後落合駅はいちど訪れてみたかった駅です。かつては相当賑わったそうですが、今では無人化し駅前にも何もなくなってしまい、秘境のターミナル駅と言われています。落合は「落ち合う」という意味で、交通の要所に付けられる地名です。今でも3方向に分岐している線路が、かろうじてその面影を残している。と、ここまでは予備知識です。

駅は四方を山に囲まれた谷底に位置し、駅前には道路が通るのみで何もありません。駅を出てすぐ右を向くとこんな感じ。下り坂になっていて、下りた先に国道314号線があります。

備後落合駅前

駅前

いちばん近い食事処(ドライブインおちあい)まで1㎞です。ドライブインおちあいでは往時の名物「おでんうどん」を食べることができます。到着時駅にはボランティアガイドの永橋さんがおり、カメラを片手にした数名の観光客で賑わっていました。元国鉄機関士として備後落合駅に勤めていた方。近所に住んでいて、ボランティアで解説をしていて、これが生きがいなんだそうです。

 

三好方面から新見方面

三次方から新見方

駅舎から三次方面

駅舎から三次方

構内には、かつてこの駅が交通の要塞として重要であったことを物語る遺構が残っています。

転車台の画像

転車台

 

色々なお話を伺いましたが特に印象に残ったのは、急行やまのゆ号の話でした。備中神代から備後落合まで来るときに車内から東城駅のホームを眺めていたら、うっすらと「やまのゆ 自由席」の文字を見つけ、ここにも往時は急行が走っていたのかと思っていました。

これを永橋さんに質問すると、嬉しそうに答えてくれました。広島から6両で備後落合までやってきて、2+4に切り離し、一方は「やまのゆ」として津山方面へ、もう一方は「千鳥」として木次線米子方面へ行っていたんだとか。

それからここら辺は豪雪地帯で、雪の季節には雪捨て列車が走っていたそうです。機関車が広島方面から空の貨車をつないでやってきて、駅の雪を掻いて貨車に積み、鉄橋の上で川の下に落として処理していたらしいです。駅の雪掻きはボランティアではなく、国鉄から日当六千円の賃金が出たそう。

国鉄は必ず列車を通すという使命感があり、そのためのお金は厭わなかったそうです(だから赤字が膨れ上がったんですね)。

多分掘ったら無限に話が出てくると思います。また遠くないうちに、再訪してお話の続きを聞きたいです。

駅ノートの画像

オタクすごい

駅ノートにすごいのを見つけました。相当暇だったのかな。スーツ氏の達筆な一言も見つけました。

夜は備後落合(比婆山温泉)に宿泊しました。宿は「比婆山温泉 熊の湯旅館」さん。近辺で宿はここしかない(はず)です。前日までに伝えておけば備後落合駅まで送迎してくれます。比婆山温泉というものの、比婆山駅とは逆の方向にあります。

外観の画像

外観

宿は山間の谷間にポツンと位置します。近くには川と道と、廃屋しかありません。廃屋のちょっと上には民家がありますが、人が住んでいるかどうかは不明です。足跡がないので多分住んでないんでしょう。この宿が唯一の「比婆山温泉」の旅館ということになります。玄関先には「比婆山温泉湯元」と書いてありました。

遠くから見た画像

本当に何もない

中央ちょい左にある建物が宿です。今日の宿泊客は私ひとりで、到着すると八畳一間の部屋に案内されました。

部屋の画像

部屋

合宿所のような雰囲気で、バスケ部の合宿ならこの部屋に8人ブチ込まれるでしょうね。実際合宿所として使われることが多いみたいで、今年は学校の合宿が軒並みキャンセルで打撃だとおっしゃっていました。

引き戸に鍵はかからず、金庫は最初から開かずの金庫でした。今日は私ひとりなのでそんなに心配はありませんが、ほかにお客さんがいるとちょっと怖いかもしれません。カメムシが出るという話でしたが、冬場だからか見当たりませんでした。もちろん風呂トイレは共同です。

Wi-Fiはなく電波も弱いです。テレビは主要6チャンネルぐらいしか映りません。

大浴場の画像

大浴場

お風呂は右の隅にあるタイル張りの浴槽です。温泉の雰囲気はあまりありません。加温や循環の設備はなく、蛇口があるのみです。

浴槽の上の蛇口からは「比婆山温泉」が出てくるので、一応は源泉かけ流しということになります。皮膚炎にいいらしいですが、詳細不明。

お湯は無色透明で、若干とろみがあるような、ないような。風呂上りは塩素のような臭いがします。塩素消毒はしていないはずなので多分元々こういう臭いなんだと思いますが。

洗い場はいくつかあるものの、シャワーヘッドは1カランしかなく、スタンドに掛けるとなぜか冷水になるという謎仕様でした。ほぼ冷水で我慢して浴びました。朝風呂はいただけないようです。

夕食の画像

夕食

夕食は写真+味噌汁、鍋の中はすき焼きでした。ご飯は好きなだけよそって食べられて、合宿みたい。ご飯と味噌汁とすき焼き以外は冷めてしまっていて、うーん、美味しくない(直球)。これはめちゃくちゃ寒いので、仕方ないことではありますが。

すき焼きの鍋の固形燃料が残っているうちに、白身魚を鍋にぶち込んで温めて食べました。唐揚げはぶち込むのを忘れたため、私がいままで食べた唐揚げのなかでいちばん冷たかったです。

しかもこの唐揚げ、あんかけだったのでより冷たさに拍車が。あと卓上のソースの期限が半年切れていました。半年はすごいな。

私は添加物は気にするのですが、期限はあまり気にしないので普通にキャベツにかけて食べました。

まぁしかし、こんな山奥で、食べられるご飯が出てくるだけでもありがたいことです。

部屋に戻ると布団が敷かれていました。セルフサービスと聞いていたんですが。玄関が施錠されていて夜間は外には出られませんでしたが、窓から星がとてもよく見えました。

エアコンの運転が止まると、川のせせらぎが響きます。

翌朝も備後落合駅まで送っていただきました。今後もひっそりと、末永く頑張ってほしいです。

朝は永橋さんが駅に再びやってきてくれて、見送りがてら出発までお話をしてくれました。永橋さん目当てのリピーターも多いそうです。100円稼ぐのに10万円必要なところなので、ぜひ乗車券を買って、備後落合を訪れてみてください。