ひとばん寝かせたカレーはとてもおいしい

Twitterに載っけられない長文置き場

前向き化、まとも化

院生生活が始まって2ヶ月が経った。研究室と濃度の高い毎日にも馴染んできて、もう3月より前に何をしていたか思い出せない。自分がやりたいと思える研究に全力で打ち込ませてもらえる環境に分不相応に拾ってもらった私は紛れもなく世界一の幸せ者だ。マチアプで会った彼女と人生談義をした際にも、私は私の立場から彼女の置かれた立場を気の毒に感じたとともに、自分の置かれている環境の有り難みを改めて実感した。皆さま、やりたいことをやったらいいとは言っても、お金の問題とか、環境の問題とか、気持ちの問題とかで、できないことが多いらしい。皆さまにも当然幸せになってほしいけれども、皆さまの個別の事情は私にはどうすることもできないし、責任も取れないし取りたくないし、まぁ究極的には自分のを含めたあらゆる人生は悉皆どうでもいいので、皆さまにおかれましてもできるだけやりたいことをやってくださいませね。

そして自認幸せ者は、楽しみたいとか、愛されたいとか、愛したいとか、気持ちよくなりたいとか、そういった根源的欲求により応えようと、行動を従来に比べて大きく変化させた。まずレーシックから始まり、ちゃんとした場では前髪をちゃんとあげ、それっぽい身だしなみをするようになった。これは欠けた印象でさまざまなチャンスを逃さないためにそうしている(つもり)。それから写真を撮られに行くようになった。マチアプ用の自分の写真がないから補充したいというのが最初の動機であったが、もう今ではあまりそういうことは意識せずに普通に撮られに行っている。カメラを避けまくっていたかつての私には考えられない。休日には遊園地や動物園に行き、やりたいことをやり、見たいものを見る。そしてまた次の日は早起きして大学に行く。誘われた遊びの誘いには参加する。シコる。これらの行動により、私の感性や情緒は徐々にまともというか、普通というか、一般的な「前向きに生きる」をベースにしたものに近づいてきていると感じている。とても良い傾向だと思う。

最近、気温が30度に迫る日にも不思議とそんなにイライラしないことに驚いた。去年と一昨年は、気温が25度を超えると「暑すぎる!!!!人類タヒね!!!!!」とめちゃくちゃイライラしていたのを記憶している。これもまとも化の良い表れである。引き続き私はまともになっていく。

 

ぼくへ

お願いだから邪魔しないでね。

ぼくより

一回「ぐうシコ」って言ってみたかった。

(2025年5月執筆)

言えなかった。

シコったことないから。

 

22年間シコってこなかった。これ普通じゃないらしい。
他人に話してもまず信じてもらえない。

建前上、私はシコる方法を学校で教わっていないから、これまでシコってこなかった。自慰の存在や手法自体は、流石に中学くらいになればどこからともなく知ることにはなるが、それでも学校で公然と教わらない以上、やってはいけないことのような認識が今も残っている。(セックスに関しても同様、お作法本当に知らないです)

しかし保健室に置いてあった男子向けリーフレットには「マスターベーションは綺麗な手でするように」「人に見られないようにするのがエチケット」「やってもいいしやらなくてもいい、個人の自由で決めること」みたいなことが書いてあり、え、何そのみんなやってるのが当たり前みたいな書き方。何にも教わってないんやぞ。と混乱したことを記憶している。しかし実質的には、色々な理由から間違いなくやったほうがいいものだ。そうならそうと教えといてくれ。

 

という具合で22歳までやってきた。もうここまで来ると、耐久戦みたいな感覚があり、謎のプライドが発生し始める。

「ここまで来たんだから三十路までNOシコりでいってみようぜ」

「一回も性の喜びを感じることなく生涯を終える方が一周回って有意義なのではないか」

みたいな。

高校の時、「俺今オナ禁して100日目」とかなんとか言っている男子がおり、それを取り巻きの連中が「すげ〜」と言っているのを耳にしたことがある。どうやら自慰というものは、100日やらなかったら周りから称賛されるくらいのものらしい。それを耳にした時点で、図らずも既にオナ禁6000日くらいの私は、ああ1回シコってしまったら、もうシコりを知らない自分には戻れないんだな〜と思い、上記の謎のプライドをより固くした次第であった。

また、いつの日か謎のおじさんが学校の前でキリスト教の布教をしていたことがあって、パンフレットをもらった時、おじさんのサイトに飛んで色々読んでいたら、おじさんは16歳の時に我慢できなくなって自慰をしてしまったらしいことが書いてあった。キリスト教では(聖書の捉え方次第らしいけど)自慰は罪であり、当時から熱心なキリスト教徒だったおじさん(少年期)は、僕は自慰をしてしまったんだ...。と相当苦悩したらしい。そんなに熱心で敬虔な信徒であっても、欲に負けてシコってしまうということを知ったときは衝撃だった。自分は特にそんな信仰をしていないのに、していないのだから。

 

そしてなんだかんだシコらずにここまで過ごしてきた最大の理由は、

怖いからだ。

めちゃくちゃ快感であるということは聞いている。だが怖い。自分の肉体にまさしく意図的かつ物理的に刺激を加える、加えられるということはこれまでにしたことがない。え、普通に怖いでしょ。そんな怖いこと、なんでみんな、してるわけ? しかもそんなに早くから。自然に。誰から教わったの?

その上、男女の皆さん、セックスまでしてはるんでしょ?

どこで習うの?お作法。えっちなことって、言ったりやったりしたら、ダメなんじゃないの?中学のとき周りの女子に配慮して教室で下ネタ絶対言えなかったあの空気感はなんだったの?なんで配慮してた方が未だにえっちのお作法わかんなくて配慮されてた方が俺よりえっちなことしてるんだよ。どういうことなんだよ。

 

 

 

 

 

 

それはさておき、今の私は、間違いなくシコらなければならないと確信している。

いま、私はいわゆる浪人をしており、毎日の波音は静かだが、間違いなく人生の節目にいる。とても重要な時期だ。頑張りどきだ。今年の大学院入試は必ず突破しなければならない。そのために勉強しなければならない。しかし実際には、ノートを開きながらポルノビデオ漁りに明け暮れている自分がいる。貴重な時間を浪費している。

プロ奢氏の言葉を借りると、「おちんちんパワー」に乗っ取られている。

note.com

 

私はこれまで男でよかったと思うことが全てで、女じゃなくてよかったと思うことが全てだったが、「おちんちんパワー」の代償は極めて大きい。

男は人間ではなく、足の生えたおちんちんだ。我(々)は真っ当な人間として生きたいと願うのに、自分がおちんちんであるジレンマに苦しまなければならない。女性各位は、ふざけてるのか、そんなの全然気の持ちよう次第でなんとかなる問題だろ、などと思うかもしれないが、これがなんとかならないのだ。生理現象の一種だ。

電磁場や重力場のように、男は24時間365日、常に強力な「おちんちんパワー場」から力を受け続けている。男というのはマジでおちんちんすぎる。目に入るもの全て、女かそれ以外かで見ている。見てしまう。私だって人間を人間として見られる人間になりたかった。私は基本的に男に生まれてよかったと思っているが、「おちんちんパワー」に関してだけは、これが存在しない女性のことを心底羨ましいと思う。このおちんちんパワー場は、社会にとって正の方向にも負の方向にも強力な起爆剤であり、それゆえに男は女に比べて色々な面で強い力を出せるが、同時に大きなリスクを背負っているのである。

今こそ、私はこの「おちんちんパワー場」から脱しなければならない。変なプライドを捨て、新しい自分にならなければならない。一時的にでも人間にならなければならない。さもなければ、目指す未来は見えてこないし、文字通り破滅の人生が待っている。

「おちんちんパワー」を一時的に解放するための方法こそが、自慰だ。そのために、私はいよいよ自慰の必要性に駆られた。自慰の後に入るとされている「賢者タイム」こそ、「おちんちんパワー」からの解放を意味するだろう。

 

 

いやっ

 

これまで約10年以上お預けされていた性の喜びを今知ってしまったら、私は狂った猿のようにおちんちんしごきに明け暮れる可能性もある。その先に待つのは破滅だ。

 

どうすれば

 

 

 

 

いや

 

 

 

 

 

新しい自分になる

 

 

 

 

 

 

 

そのためには

 

 

 

 

必要なんだ

まだ俺には「コーラ飲んだことない」も、「中学以来カラオケ行ってない」もある

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

できない...

いざシコるつもりでビデオを見始めたがそう考えると全然勃たない。一体何を見せられてるんだ、なんでこんなんで普段興奮してんだという気持ちにさえなってくる。

人間になるための切符を目の前で破り捨てられたような気分。絶望しながら今日のところは床に就いた。この駄文は次に突発的に高まった時のために取っておく。

 

 

翌日

今日ならいけるかと思ったけど、今日もダメだった。

あと一歩のところまでは行った。ちんちんは大きくはなったのだが、握り締めた時点ですでに萎え始めていた。すでに知っている方法のとおり皮を上下に動かしてみたが身体の内外に何も変化はなく、いつも通りチン先の謎液をティッシュで拭き取って終わった。包茎だからできないのかな?

なんか、取り残されている感覚がした。人が当たり前にしていることを当たり前にできないことは屈辱的だ。なんでもそう。人は「人それぞれだから」などといってフォローしてくれるが、本人にとっては大きな問題なのである。俺は一生何もデキないで終わるのだろうか。色々と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして運命の変わる日は唐突にやってくる

6月26日深夜

勉強をすっぽかして見ていた。何をとは言わないが見ていた。そしてめちゃくちゃ勃起していた。この時期は暑いのでパンツを履かずにバスパン一枚穿いて過ごしているので、下半身からは立派な一本木ヒルズが天高く聳え立ち、数年後には日本の新しい電波塔として普通に活用できそうな勢いであった。最近、取り憑かれたように勉強しているのもあってか、久しぶりに、めちゃくちゃ盛り上がっている。

ちょっと刺激を加えたらやばいかも。これ絶対後から謎液ジワジワ出てきてめんどくさいやつだ。

そして様子見をしようと、刺激を加えないよう、座りながら静かにバスパンを下ろし、ティッシュを装填しようとしたそのとき

 

 

 

手が当たってしまった。まずいっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

いや。まずくないのかも。

今ならイケるのかも。 ※彼は初めての自慰をしようとしています

そう思って薄皮を下に一回下げたところ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ出てる出てる 

うおおお

 

 

 

うわっ、すごい、出てる出てるw ドゥルルルって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これかあーーーーー射精というものは

記念すべき第一声は「これかあ」

自分が射精しているところを初めて目撃した。気持ち良いというよりようやく体験できたという感動の方が大きい。初めて見る白い液体がドロドロと、私の意志に関係なく、とめどなく流れるのが見えた。

そして射精とは一瞬で終わるものではなかった。私はてっきり射精とは水鉄砲みたいに、「ドピュ」っというよく聞く擬音語に表現されるように、一瞬で噴射されるものだと思っていたが、違うらしい。「出た!」じゃなくて「出てる出てる」だ。おしっこと一緒だ。これは新しい発見だった。

そして身体が射精を覚えてしまったら、次から私は興奮したら射精してしまうということなのか。今まではどんなに興奮しても例の謎液が出るだけで済んでいた。私は今までこの謎液をこれが精液かな?と思っていたが、今日、本物の精液がどういうものかを確認したので、あの謎液は精液でないことが明らかとなった。じゃあれは一体何だったのか?

 

 

だが、私にはまだ残っている。

私はまだシコっていないのだ。今日、はじめて射精しただけなのだ。登るべき階段はラスト1段、まだある。

その階段を登る日はまたいつか唐突にやってくるだろう。

 

(2026年2月17日)

卒論発表が終わった日の夕方、一悶着あった。もう大学生も終わるという日に。

研究室に視線計測装置がある。大した機械ではないが300万くらいするらしい。卒業したらもう、視線計測装置を触れる機会などないだろう。私は卒論がらみのことが全て終わったら、研究とは無関係に、この視線計測装置を装着して何かえっちな画像やら動画やらを観たいと思っていた。そういうものの鑑賞中に視線がどのように動いているのか気になるではないか。

キャンパスまで数時間歩いて登校し、卒論発表を終え、お昼はおにぎり一個。疲れて空腹の中、研究室には私以外いない。そして私は壁に背を向けて座っており、私の画面を見られる者は私以外にいないし、仮に誰かが部屋に入ってきても私の画面を見ることはできない。ここは公共空間であって公共空間ではない。私は悟られないよう(誰に?)おもむろに、視線計測装置を装着し、無音で端末にダウンロード済みビデオの鑑賞を始めた。

すると!!!!!

 

 

 

 

 

うおおおおおおお

 

 

ぬおおおおおおおおおおおおお

 

 

 

やばいっ。めちゃくちゃムラムラする。本当にやばい。今すぐトイレに行きたい。シコったことないのにめちゃくちゃシコりたいと思った。本当だ。シコるのが我慢できないという人を見聞きすることがあるがようやく気持ちがわかった。これは確かに我慢できないわ。

ま今そんなことどうでもいいや。トイレ行かないと。イヤホンどこだっけ。イヤホンないと。ガサゴソガサゴソ

あれ、どこだっけな?

あったわ。

そして見つけたイヤホンをポケットに突っ込んで、漏れそうな人の足取りでトイレに駆け込み、直ちに個室に入室し鍵を閉めて、イヤホンつけて、再び同じ動画を開いてみたものの、もう全然興奮しない。さっきのムラムラはどこへやら。

さっきのあの瞬間、トイレにいたら間違いなくいってた。夢精する直前みたいな強烈な感覚であった。シコる直前まで行ったのに、イヤホンを探している間に減退してしまった。疲れている時、空腹な時、声が出せない状態の時、これらが揃った時には要注意だ。要注意というかチャンスというべきか。

 

(2026年5月20日)

みんな、こういうことがあるって、よく気づいたね。誰に教えてもらったんだい。そしてなぜ誰も教えてくれなかったんだい。

 

寝っ転がりながら見ていたときに気がついた。

あれっ、これってうつ伏せに寝たらいつも夢精しちゃう時と同じでは?

思い返せば、夢精してしまう時はいつもうつ伏せになっている時だった。ということは、いまうつ伏せになればいけるんじゃないか。

大きくさせた砲台を上向きにセッティングし、うつ伏せになった。床のカーペットに押しつけられた砲台は横に押し潰され、歪んでいるのがわかる。

夢精の感覚に近いっ!!!これはいける気がするぞ!!!

一旦立ち上がり、ティッシュを4枚無造作にとり、パンツの中に詰め込んで再度うつ伏せになった。

今度は足を大の字に開いて、持続的かつ強制的な刺激を与えるべく、ケツを全身全霊で左右に振りまくる。

 

 

 

 

うおうおうおうおうおうお

もう私の目は画面を見ていない。目は虚ろになり、口からは唾液が糸を引いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

んんんんんんんんんん!!!!!!//////

 

 

 

 

う〜〜〜〜ん、?

 

 

うん

 

そしてピークが過ぎた。はぁ、やはり今回も不発に終わったか...。

と思いパンツの中のティッシュを回収すると!!!!!

ティッシュは!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だいぶウェットになっていた!!!!!!!!!
ということは!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

24歳。自分の意思で。初めて。いま私は、大人への階段を登りました。

みんなより10年くらい遅れて。

これって多分「床オナ」ってやつよね!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお、これが「床オナ」で合っているかどうか調べたところ、今回やったのはまさしく「床オナ」で間違いなかったが、どうやら床オナは不適切な自慰行為であり、EDになりやすいのでやらない方がいいらしい。

me-x.jp

なんだよ!!!せっかく扉を開けられたというのに!!!!!

ま、女の子と電話で喋るだけで●起してしまう私がEDになるなど到底考えられない。

世間は残酷だ。そして24歳にして初めてオナニーした感想だが、確かに気持ちいいは気持ちいいけども、一瞬だし、生の苦しみをチャラにできるほどの快ではないので、やはりこの世の快楽などというのはそこまで大したことないことがわかった。オナニーはこの世に生まれて良かったと思えるほどの強烈な快を伴うものだと勝手に期待していたが、そこまでではないようだ。中学受験の時に知ってたらもうちょっと違った人生が歩めていたかもしれない。ともあれこれからはえっちな絵とか見たらちゃんとぐうシコって言えるようになったので、それは良かった。
(良かったのか?)

東京大学のここがすごい!

院生生活が始まって1ヶ月経った。

法政から東大に移動して、本当に素晴らしい環境に身を置けているという実感を日に日に高めている。法政を悪く言うつもりはないが東大がすごすぎる。何がすごいのかは下に詳しくまとめるが、研究や勉強に打ち込むのにこれ以上ない環境であることは間違いない。自分が本当にやりたいと思える研究に全力で向き合える環境に拾ってもらった。

感謝とともに、東大は本当にこんなやつを入れて大丈夫だったのか、勝手に心配している。こんなに何もできない自分がこんなところにいる分不相応さを常に実感する。到底東大に籍を置けるような学力ではない。学力の面で私より東大に居て然るべき人はたくさんおり、少なくとも駅前にある大学受験予備校の中にいる人はみんなそうだと思う。だからせめてやる気では張り合えるようにと、自分の机が使えるようになってからは、登校する日はかならず始発で登校し、朝一番で研究室の電気をつけるようにしている。

研究室でも授業でも、英語を聞いたり話したりする機会がたくさんあり、早速そこにぶち込まれた。何もわからない。何も話せない。研究室では拙すぎる英語で大恥をかいた。シンプルに悔しい。自分がやりたいことをやるために、情報を得るために、絶対に英語を読める・話せる必要があることを改めて実感した。そのため英語のトレーニングもTOEIC受験以来再開することになった。他にも論文を読んだり(これも英語)、フェローシップの申請書を書いたり、研究に必要な自主勉強をしたりと、やるべきことは山積みで忙しいが、研究室の活動になんとか食らいつくことで、これまでにない充実した時間を過ごすことができている。

どこまで行けるかわからないが引き続きできる限り食らいついていき、早く研究室の人たちや外部の人たちとの議論に参加できるようになりたい。というか、それぐらいしか人生でやることないわけだから、研究室の人たちに見捨てられない限りは、途中でやめるのはやめた方がよいのではないか。

つまり博士とれるまで食らいついてやりたいこと完徹できてハッピーこれからもジンセー頑張るぞ♪ か、なんらかの理由で途中で辞めざるを得なくなってバカ鬱発症して心身ガチャガチャにぶっ壊れて毎日暗い部屋で布団にくるまって日夜呻き声をあげるモンスターになるか、私の未来はこのどっちかだ。

怖。

 

東京大学のここがすごい!

  • キャンパスが広い!緑豊か!鳥の鳴き声が聞こえる!
  • 1キャンパスに文理が集まってる!学際的環境!
  • 門がでかい!
  • (本郷)近所にやよい軒あるじゃん!つよ!
  • 有名な先生がすぐそばで普通に講義してる!
  • 強そうな学生!
    • 読書サークルでなんか名著らしい本(私はそれまで知らなかった)を披露したところみんな揃って「あ〜それね」的な反応だった。教養深っ!
  • 多様すぎる講義!
    • 大体他学科からも受けられる!
    • コアすぎて多分ここでしか開講してないような講義もある!
  • 集中講義で学外の著名な先生が呼ばれたりする!
  • 学生が飯食いながら授業受けてる!自由!
  • (本郷)図書館がでかすぎる!
  • 学内に図書室が30個あるらしい!図書館めぐりできる!
  • 学内新聞がある!先生が寄稿してる!
  • 授業やセミナーで英語が普通に使われる!
    • 全然ついていけない
    • 悔しい
  • 早朝夜間も構内や研究室に出入りできる!
    • 夜遅くまでいても追い出されない!
    • 一日中いても茶化されない!
    • 申請なしで徹夜できる!
  • 周りの人たちが学習や研究に対して意欲的!
  • 事務の人が敬語を使う!
  • 研究環境が色々と恵まれすぎてる!
    • 研究室配属学生に必ず机と本棚が与えられる
      • だいぶ大きい
    • 学外から人呼んでセミナー
    • 実験設備等も充実
    • 学内奨学金も充実
    • 学内に保育園ある
  • サークルがいっぱいある!
  • マクロン大統領が視察に来る!
    • 入構規制かかるけど
  • 大学を風刺する学生誌書いてるサークル(?)がある!
    • 早稲田にもあった
    • 楽しいよね
    • 法政にはない、あってよ

 

東京大学のここがダメ!

  • 自習できるスペースが図書館以外に意外とない!
  • 建物が結構古いことがある!
  • 図書館が他大学と提携してない!
  •  生協の品揃えが微妙でやや高い!
    •  非組合員だと普通に高い!
    • どこの大学でも割とそうだけど
  • (駒場)キャンパスの周りにお店があんまりない!

 

比較用として法政大学のも書いておく

法政大学のここがすごい!

  • 校舎がきれい!
    • 特に市ヶ谷
  • 中央線沿線でアクセスがよく通いやすい!
    • 多摩を除く
  • コンビニ近い!
    • 多摩を除く
  • 基本的に平和
    • ぶっ飛んでる人はあまりいない
  • 学生想いのいい先生ばかり!
  • 校歌がかっこいい!
  • えこぴょんかわいい!
    • めいじろうには負けるけど
  • (小金井)近所に美味しい油そば屋さん

 

法政大学のここがダメ!

  • (小金井)図書館が小さくて狭い!
  • (市ヶ谷)キャンパスが窮屈!緑がない!
  • (多摩)キャンパス遠すぎ!
  • (小金井)サークルが少ない!
  • キャンパスの建物の配置の仕方がセンスない!
  • 事務の人がなぜかタメ口!
  • 多摩・小金井キャンパスは度々存在しないことにされる!
    • ものすごい市ヶ谷優遇
  • 給水スポット新設!とかいうから便利になったのかと思いきや既存の冷水機にノズルをつけただけでマイボトルへの給水スポットと謳い冷水機として使えなくするというあるまじき改悪をした

東京大学 理学系研究科天文学専攻 2024 物理学1解答

問1

(a)

解答
 P_1 = \frac{3 \exp\left(-\frac{\Delta\epsilon}{k_{\rm B}T}\right)}{1 + 3 \exp\left(-\frac{\Delta\epsilon}{k_{\rm B}T}\right)}

解説
統計力学において、熱平衡状態にある系が特定の状態をとる確率は「分配関数」を用いて計算できます。この問題では、さらに高いエネルギー状態は無視できるとあるため、基底状態と第1励起状態の2つだけを考える2準位系として扱います。

計算を簡単にするため、エネルギーの基準を基底状態に設定しましょう。
* 基底状態 ( {}^1{\rm S}_0): エネルギー \epsilon_0 = 0、縮重度 g_0 = 1
* 励起状態 ( {}^3{\rm S}_1): エネルギー \epsilon_1 = \Delta\epsilon、縮重度 g_1 = 3

次に、与えられた公式に従って1原子あたりの分配関数 Z を計算します。分配関数は、すべての可能な状態の「統計的重み(縮重度 \times ボルツマン因子)」を足し合わせたものです。

Z = \sum_{n} g_n \exp\left(-\frac{\epsilon_n}{k_{\rm B}T}\right)
Z = g_0 \exp\left(-\frac{\epsilon_0}{k_{\rm B}T}\right) + g_1 \exp\left(-\frac{\epsilon_1}{k_{\rm B}T}\right)

それぞれの値を代入すると、以下のようになります。
Z = 1 \cdot \exp(0) + 3 \cdot \exp\left(-\frac{\Delta\epsilon}{k_{\rm B}T}\right) = 1 + 3 \exp\left(-\frac{\Delta\epsilon}{k_{\rm B}T}\right)

求めたいのは、原子が励起状態 {}^3{\rm S}_1 (エネルギー \epsilon_1 の状態)に存在する割合 P_1 です。これは、その状態の統計的重みを、全体の和である分配関数 Z で割ることで求められます。

P_1 = \frac{g_1 \exp\left(-\frac{\epsilon_1}{k_{\rm B}T}\right)}{Z} = \frac{3 \exp\left(-\frac{\Delta\epsilon}{k_{\rm B}T}\right)}{1 + 3 \exp\left(-\frac{\Delta\epsilon}{k_{\rm B}T}\right)}

 

(b) 

解答
P_1 \approx 4 \times 10^{-10}

解説
(a) で求めた式に具体的な数値を代入して計算します。単位をSI単位系(ジュールやケルビン)に統一してから計算するのが鉄則です。電卓が使えない試験を想定した、近似のテクニックがポイントになります。

ステップ1:単位の換算と代入の準備
まず、エネルギー差 \Delta\epsilon を電子ボルト (\text{eV}) からジュール (\text{J}) に変換します。
\Delta\epsilon = 2.0 \times 10^1\,{\rm eV} = 20 \times (1.6 \times 10^{-19}\,{\rm J}) = 3.2 \times 10^{-18}\,{\rm J}

次に、ボルツマン因子の指数部分を計算します。ここを x と置きます。
x = \frac{\Delta\epsilon}{k_{\rm B}T} = \frac{3.2 \times 10^{-18}}{ (1.4 \times 10^{-23}) \times (1.0 \times 10^4) }
x = \frac{3.2 \times 10^{-18}}{1.4 \times 10^{-19}} = \frac{32}{1.4} = \frac{160}{7} \approx 22.86

ステップ2:式の近似
x が約 22.86 と大きい値になるため、\exp(-x) はゼロに近い非常に小さな値になります。したがって、(a)で求めた式の分母にある 3\exp(-x) は、1 に対して無視できるほど小さいと近似できます。
P_1 = \frac{3 \exp(-x)}{1 + 3 \exp(-x)} \approx \frac{3 \exp(-x)}{1} = 3 \exp(-x)

ステップ3:指数の手計算(近似値の活用)
ここがこの問題の最大の山場です。\exp(-x) = e^{-160/7} を手計算で求めるために、問題文にある \log_{10}(e) \sim 0.43 というヒントを使います。底を e から 10 に変換しましょう。

e = 10^{\log_{10}(e)} \approx 10^{0.43}
これを用いると、
e^{-160/7} \approx (10^{0.43})^{-160/7} = 10^{- \frac{160}{7} \times 0.43}

指数の掛け算を実行します。
- \frac{160}{7} \times 0.43 = - \frac{68.8}{7} = -9.8285...

これを扱いやすい形(10^{\text{正の小数}} \times 10^{\text{負の整数}})に分解します。
10^{-9.8285...} = 10^{-10 + 0.1714...} = 10^{0.1714...} \times 10^{-10}

ここで、0.1714... という数字に注目します。ヒントの 0.43 と見比べると、0.43 \times 0.4 = 0.172 であることに気づけるように作問されています。つまり、0.1714... \approx 0.172 と近似して計算を進めます。

10^{0.172} = 10^{0.43 \times 0.4} = (10^{0.43})^{0.4} \approx e^{0.4}

自然対数の底 e の累乗は、物理の近似でよく使うマクローリン展開 e^y \approx 1 + y + \frac{y^2}{2!} + \dots を使って近似できます。]y = 0.4] を代入して2次の項まで取ると、
e^{0.4} \approx 1 + 0.4 + \frac{0.16}{2} = 1.48

ステップ4:最終計算
以上の近似をつなぎ合わせると、
\exp(-x) \approx 1.48 \times 10^{-10}
となります。

最後に、これに 3 を掛けて P_1 を求めます。
P_1 \approx 3 \times 1.48 \times 10^{-10} = 4.44 \times 10^{-10}

問題の指示は「有効数字1桁」なので、四捨五入して最終的な答えを出します。
P_1 \approx 4 \times 10^{-10}

 

問2

(a) 

解答
W=\frac{(N+n)!}{N!n!}

解説
まずは、系がとりうる「状態の数 W」を数え上げます。
問題文より、元々 N 個あった格子点に加えて、原子が表面に移動したことで n 個の新しい格子点(と欠陥)が生まれました。
したがって、全格子点の数は N+n 個になります。

この N+n 個の格子点に対して、
* 原子が入っている場所:N
* 空席(格子欠陥)の場所:n

となります。原子同士は区別できない(どの原子がどの格子点にいても同じ状態とみなす)ため、状態の数 W は、「N+n 個の格子点の中から、欠陥となる n 箇所の場所を選ぶ組み合わせの数」に等しくなります。(※原子が入る N 箇所を選ぶと考えても全く同じ結果になります)

数学の組み合わせの記号 {}_n\mathrm{C}_r を使って計算します。
W={}_{N+n}\mathrm{C}_n=\frac{(N+n)!}{(N+n-n)!n!}=\frac{(N+n)!}{N!n!}

 

(b) 

解答
 \frac{S}{N} = k_{\rm B} \left\{ \left(1+\frac{n}{N}\right)\ln\left(1+\frac{n}{N}\right) - \frac{n}{N}\ln\left(\frac{n}{N}\right) \right\}

解説

目標は、エントロピー  S = k_{\rm B} \ln W を計算し、最終的に  \frac{S}{N} を ]\frac{n}{N}] だけを使った式に変形することです。

#### ステップ1:エントロピーの定義と対数の分解
まずは (a) で求めた状態数  W = \frac{(N+n)!}{N!n!} を代入し、対数の割り算・掛け算の性質( \ln(A/B) = \ln A - \ln B,  \ln(AB) = \ln A + \ln B)を使ってバラバラにします。

 S = k_{\rm B} \ln \left\{ \frac{(N+n)!}{N!n!} \right\}
 S = k_{\rm B} \{ \ln((N+n)!) - \ln(N!) - \ln(n!) \} \quad \cdots ①

#### ステップ2:スターリングの近似式の適用
問題文の指示通り、近似式  \ln(m!) \simeq m\ln(m) - m を①式の3つの項それぞれに適用します。

*  \ln((N+n)!) \simeq (N+n)\ln(N+n) - (N+n)
*  \ln(N!) \simeq N\ln N - N
*  \ln(n!) \simeq n\ln n - n

これを①式に代入します。マイナスの符号に気をつけてください。

 S \simeq k_{\rm B} [ \{ (N+n)\ln(N+n) - (N+n) \} - \{ N\ln N - N \} - \{ n\ln n - n \} ]

カッコを外して整理します。
 S \simeq k_{\rm B} \{ (N+n)\ln(N+n) - N - n - N\ln N + N - n\ln n + n \}

ここで、 - N - n + N + n = 0 となり、邪魔な項が綺麗に消えてくれます!これが第一のチェックポイントです。
 S \simeq k_{\rm B} \{ (N+n)\ln(N+n) - N\ln N - n\ln n \} \quad \cdots ②

#### ステップ3:式全体を  N で割る
問題は「 \frac{S}{N} を求めよ」なので、②式の両辺を  N で割ります。

 \frac{S}{N} = k_{\rm B} \left\{ \frac{N+n}{N}\ln(N+n) - \frac{N}{N}\ln N - \frac{n}{N}\ln n \right\}
 \frac{S}{N} = k_{\rm B} \left\{ \left(1+\frac{n}{N}\right)\ln(N+n) - \ln N - \frac{n}{N}\ln n \right\} \quad \cdots ③

これで係数部分は  \frac{n}{N} の形になりました。あとは  \ln(N+n) \ln n の中身をいかにして  \frac{n}{N} の形にするか が最大のポイントです。

#### ステップ4:対数の中身を無理やり  \frac{n}{N} に変形する(ここが最重要!)
③式の第一項にある  \ln(N+n) の中身を、無理やり  N でくくります。

 N+n = N \left(1+\frac{n}{N}\right)

これを使えば、対数の性質( \ln(AB) = \ln A + \ln B)で以下のように分解できます。

 \ln(N+n) = \ln \left\{ N \left(1+\frac{n}{N}\right) \right\} = \ln N + \ln\left(1+\frac{n}{N}\right)

この結果を③式に戻します。

 \frac{S}{N} = k_{\rm B} \left< \left(1+\frac{n}{N}\right) \left\{ \ln N + \ln\left(1+\frac{n}{N}\right) \right\} - \ln N - \frac{n}{N}\ln n \right>

#### ステップ5:展開して  \ln N を消去する
前のカッコを展開します。

 \frac{S}{N} = k_{\rm B} \left\{ \ln N + \frac{n}{N}\ln N + \left(1+\frac{n}{N}\right)\ln\left(1+\frac{n}{N}\right) - \ln N - \frac{n}{N}\ln n \right\}

すると、式の最初と後ろの方にある  \ln N - \ln N = 0 となり、 \ln N が一つ消えます。

 \frac{S}{N} = k_{\rm B} \left\{ \frac{n}{N}\ln N + \left(1+\frac{n}{N}\right)\ln\left(1+\frac{n}{N}\right) - \frac{n}{N}\ln n \right\}

見やすくするために順番を入れ替えて、残った  \ln の項を  \frac{n}{N} でくくります。

 \frac{S}{N} = k_{\rm B} \left< \left(1+\frac{n}{N}\right)\ln\left(1+\frac{n}{N}\right) - \frac{n}{N} ( \ln n - \ln N ) \right>

#### ステップ6:最終仕上げ
最後に、対数の引き算の性質( \ln A - \ln B = \ln(A/B))を使います。

 \ln n - \ln N = \ln\left(\frac{n}{N}\right)

これを代入すれば、すべての変数が  \frac{n}{N} で表された美しい式が完成します!

解答
 \frac{S}{N} = k_{\rm B} \left\{ \left(1+\frac{n}{N}\right)\ln\left(1+\frac{n}{N}\right) - \frac{n}{N}\ln\left(\frac{n}{N}\right) \right\}

 

(c) 

解答
n=\frac{N}{\exp\left(\frac{\epsilon}{k_{\rm B}T}\right)-1}
*(※ n \ll N を仮定して n \simeq N\exp\left(-\frac{\epsilon}{k_{\rm B}T}\right) と近似しても正解になる場合がありますが、上記がより厳密な解答です。)*

解説
熱力学の関係式を用いて、ミクロな状態数から求めたエントロピーを、マクロな温度 T と結びつけます。

ステップ1:連鎖律(チェインルール)を用いた関係式の変形
与えられた関係式は \frac{dS}{dE}=\frac{1}{T} です。
また、エネルギーは E=n\epsilon なので、両辺を n で微分すると \frac{dE}{dn}=\epsilon となります。
ここで微分の連鎖律を使うと、
\frac{dS}{dE}=\frac{dS}{dn}\cdot\frac{dn}{dE}=\frac{dS}{dn}\cdot\frac{1}{\frac{dE}{dn}}=\frac{1}{\epsilon}\frac{dS}{dn}
つまり、\frac{1}{\epsilon}\frac{dS}{dn}=\frac{1}{T} より、\frac{dS}{dn}=\frac{\epsilon}{T} という関係が導かれます。

ステップ2:エントロピー S n で微分する
(b)の途中で求めた S の近似式を使います。(\frac{S}{N} より計算が楽です)
S=k_{\rm B}\{(N+n)\ln(N+n)-N\ln N-n\ln n\}
これを n で微分します。(積の微分法 (fg)'=f'g+fg' に注意)
\frac{dS}{dn}=k_{\rm B}\left\{1\cdot\ln(N+n)+(N+n)\cdot\frac{1}{N+n}-0-\left(1\cdot\ln n+n\cdot\frac{1}{n}\right)\right\}
\frac{dS}{dn}=k_{\rm B}\{\ln(N+n)+1-\ln n-1\}
\frac{dS}{dn}=k_{\rm B}\{\ln(N+n)-\ln n\}=k_{\rm B}\ln\left(\frac{N+n}{n}\right)

ステップ3:温度 T と結びつけて n について解く
ステップ1とステップ2の結果を等式で結びます。
k_{\rm B}\ln\left(\frac{N+n}{n}\right)=\frac{\epsilon}{T}
\ln\left(\frac{N}{n}+1\right)=\frac{\epsilon}{k_{\rm B}T}
両辺の \exp をとって対数を外します。
\frac{N}{n}+1=\exp\left(\frac{\epsilon}{k_{\rm B}T}\right)
\frac{N}{n}=\exp\left(\frac{\epsilon}{k_{\rm B}T}\right)-1
最後に n について整理します。
n=\frac{N}{\exp\left(\frac{\epsilon}{k_{\rm B}T}\right)-1}

*(補足:現実の結晶では、欠陥を作るエネルギー \epsilon は熱エネルギー k_{\rm B}T より十分に大きいため、分母の -1 は無視でき、よく教科書に載っている n \simeq N\exp(-\frac{\epsilon}{k_{\rm B}T}) というアレニウス型の式になります。)*

 

問3

(a)

解答
F = -Nk_{\rm B}T \ln\left< \exp\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) + \exp\left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) \right>

解説
まずは与えられた公式通りに、1つの原子の分配関数 z を求めます。
問題文より、エネルギー状態は \epsilon_1 = -\mu B \epsilon_2 = +\mu B の2つです(通常、磁場と同じ向きに揃う方がエネルギーが低く安定なので -\mu B をとります。符号が逆でも最終結果は同じになります)。

z = \sum_n \exp\left(-\frac{\epsilon_n}{k_{\rm B}T}\right) = \exp\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) + \exp\left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right)

これを系のヘルムホルツ自由エネルギー F の公式に代入するだけで完了です。
F = -Nk_{\rm B}T \ln(z) = -Nk_{\rm B}T \ln\left< \exp\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) + \exp\left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) \right>

(※大学の講義によっては、双曲線関数 \cosh x = \frac{e^x + e^{-x}}{2} を使って F = -Nk_{\rm B}T \ln\left< 2\cosh\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) \right> と書くことも多いです。どちらも正解です。)

(b)

解答
S = Nk_{\rm B} \ln\left< \exp\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) + \exp\left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) \right> - \frac{N\mu B}{T} \frac{\exp\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) - \exp\left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right)}{\exp\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) + \exp\left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right)}
(※双曲線関数 \tanh を使って S = Nk_{\rm B}\ln\left<2\cosh\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right)\right> - \frac{N\mu B}{T}\tanh\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) と書いても構いません)

解説
熱力学関係式 S = -\left(\frac{\partial F}{\partial T}\right)_B を使って、(a) で求めた F を温度 T で偏微分します。積の微分法 (fg)' = f'g + fg' を使って慎重に計算します。

F = -Nk_{\rm B}T \ln z
S = - \frac{\partial}{\partial T} ( -Nk_{\rm B}T \cdot \ln z ) = Nk_{\rm B} \ln z + Nk_{\rm B}T \cdot \frac{\partial}{\partial T}(\ln z)
S = Nk_{\rm B} \ln z + Nk_{\rm B}T \frac{1}{z} \frac{\partial z}{\partial T} \quad \cdots ①

次に、分配関数 z T で微分します。合成関数の微分に注意してください。
\frac{\partial}{\partial T} \left( \pm\frac{\mu B}{k_{\rm B}T} \right) = \mp\frac{\mu B}{k_{\rm B}T^2} となるので、

\frac{\partial z}{\partial T} = \exp\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) \cdot \left( -\frac{\mu B}{k_{\rm B}T^2} \right) + \exp\left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) \cdot \left( \frac{\mu B}{k_{\rm B}T^2} \right)
\frac{\partial z}{\partial T} = -\frac{\mu B}{k_{\rm B}T^2} \left< \exp\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) - \exp\left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) \right>

これを①式に代入します。
S = Nk_{\rm B} \ln z + Nk_{\rm B}T \frac{1}{z} \left\{ -\frac{\mu B}{k_{\rm B}T^2} \left< \exp\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) - \exp\left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right) \right> \right\}
第二項の Nk_{\rm B}T \cdot \left(-\frac{\mu B}{k_{\rm B}T^2}\right) の部分が -\frac{N\mu B}{T} とすっきりまとまります。最後に z を元の形に戻せば解答の式になります。

 

(c) 

問題の条件は k_{\rm B}T \ll \mu B(低温極限)です。
計算を見やすくするため、x = \frac{\mu B}{k_{\rm B}T} と置きます。
条件より x \gg 1x は 1 より十分に大きい)となります。したがって、e^{-x} e^{-2x} はゼロに近い非常に小さな値になります。

(b)で求めたエントロピーの式を x を使って書くと、以下のようになります。
S = Nk_{\rm B} \ln(e^x + e^{-x}) - Nk_{\rm B}x \frac{e^x - e^{-x}}{e^x + e^{-x}}

この式の「前半の項」と「後半の項」を、それぞれ別々に近似していきます。

#### ステップ1:前半の項 \ln(e^x + e^{-x}) の近似
カッコの中は e^x が圧倒的に大きく、e^{-x} は極小です。そこで、一番大きい e^x を外にくくり出します。

\ln(e^x + e^{-x}) = \ln\left\{ e^x (1 + e^{-2x}) \right\}
対数の性質 \ln(AB) = \ln A + \ln B を使って分解します。
= \ln(e^x) + \ln(1 + e^{-2x})
= x + \ln(1 + e^{-2x})

ここで、第2項の \ln(1 + e^{-2x}) に注目します。e^{-2x} はゼロに極めて近い小さな値(これを y とします)なので、マクローリン展開の1次近似 \ln(1 + y) \simeq y が使えます。
これにより、\ln(1 + e^{-2x}) \simeq e^{-2x} となります。

よって、前半部分は次のように近似できます。
\ln(e^x + e^{-x}) \simeq x + e^{-2x} \quad \cdots (A)

#### ステップ2:後半の分数部分 \frac{e^x - e^{-x}}{e^x + e^{-x}} の近似
こちらも、分母と分子を圧倒的に大きい e^x で割って、小さな値 e^{-2x} だけの式にします。

\frac{e^x - e^{-x}}{e^x + e^{-x}} = \frac{1 - e^{-2x}}{1 + e^{-2x}}

これも y = e^{-2x} と置いて、\frac{1 - y}{1 + y} の形だと考えます。]y] は非常に小さいので、](1+y)^{-1} \simeq 1 - y] という近似を使います。

\frac{1 - y}{1 + y} = (1 - y)(1 + y)^{-1} \simeq (1 - y)(1 - y) = 1 - 2y + y^2

]y] (= e^{-2x}) でさえ極小なのに、その2乗である y^2 (= e^{-4x}) はさらに桁違いに小さいので無視(切り捨て)します。したがって 1 - 2y だけが残ります。

よって、後半の分数部分は次のように近似できます。
\frac{e^x - e^{-x}}{e^x + e^{-x}} \simeq 1 - 2e^{-2x} \quad \cdots (B)

#### ステップ3:合体して展開する(ここが感動ポイント!)
(A) と (B) の結果を、元の S の式に戻します。

S \simeq Nk_{\rm B} (x + e^{-2x}) - Nk_{\rm B}x (1 - 2e^{-2x})

これを展開してみましょう。
S \simeq Nk_{\rm B}x + Nk_{\rm B}e^{-2x} - Nk_{\rm B}x + 2Nk_{\rm B}x e^{-2x}

お気づきでしょうか? 一番大きかったはずの Nk_{\rm B}x -Nk_{\rm B}x が見事に打ち消し合って消滅します!
もし最初から「e^{-x} は小さいからゼロとしちゃえ」と乱暴な近似をしていると、S = 0 になってしまい、物理現象が消え去ってしまいます。微小な e^{-2x} の項まで丁寧に残して計算したからこそ、この結果が得られるのです。

残った項をまとめます。
S \simeq Nk_{\rm B}e^{-2x} + 2Nk_{\rm B}x e^{-2x}
Nk_{\rm B} e^{-2x} でくくります。
S \simeq Nk_{\rm B}(1 + 2x)e^{-2x} \quad \cdots (C)

#### ステップ4:最後の仕上げの近似
(C) の式のカッコの中 (1 + 2x) に注目します。
大前提として x \gg 1 でしたよね。例えば x = 100 だとしたら、1 + 200 = 201 となります。物理の近似では、このような場合「]200] に対して 1 は十分に小さいので無視できる」と考え、1 + 2x \simeq 2x と近似してしまいます。

e^{-2x} という極小の項は掛け算で全体にかかっているので無視できませんが、足し算の 1 は大きな 2x に吸収されてしまうイメージです。

これを適用すると、
S \simeq Nk_{\rm B}(2x)e^{-2x} = 2Nk_{\rm B}x e^{-2x}

最後に x = \frac{\mu B}{k_{\rm B}T} を元に戻せば完成です。
S \simeq 2Nk_{\rm B}\left(\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right)\exp\left(-2\frac{\mu B}{k_{\rm B}T}\right)
S \simeq \frac{2N\mu B}{T}\exp\left(-\frac{2\mu B}{k_{\rm B}T}\right)

 

(d) 

解答
T_2 = \frac{1}{10}T_1

解説
「外から熱が入らないようにして…ゆっくり減少させる」という記述は、熱力学において「可逆断熱過程=等エントロピー過程」であることを意味します。つまり、変化の前後でエントロピー S の値は変わりません。

S(T_1, B_1) = S(T_2, B_2)

ここで、(b) で求めた厳密な S の式に注目してください。
数式の中に含まれる変数は、すべて \frac{\mu B}{k_{\rm B}T} というカタマリ(比率)としてしか登場していませんよね。
ということは、エントロピー S が一定に保たれるためには、そのカタマリである \frac{B}{T} の比率が一定に保たれなければならない、ということになります。

したがって、以下の関係が成り立ちます。
\frac{B_1}{T_1} = \frac{B_2}{T_2}

これを T_2 について解き、条件 B_2 = \frac{1}{10}B_1 を代入します。
T_2 = T_1 \times \frac{B_2}{B_1} = T_1 \times \frac{\frac{1}{10}B_1}{B_1} = \frac{1}{10}T_1

磁場を1/10に弱めると、温度も1/10に下がる。これが極低温生成で用いられる「断熱消磁」の原理です。(c) の複雑な式を使わなくても、(b) の式の形から一瞬で答えを見抜ける美しい問題でした。

良き師良き友つどひ結べり

大阪まで歩いた

hitoban.hatenablog.jp

いい経験になった。やはり大学院の新しい研究室では、長期休みでもしっかり毎日大学に行かなければならないようなので(もちろんそのつもりで入っているので問題はないのだが)、今回の旅行が長く時間が取れる正真正銘のラストチャンスであったようだ。この機会にできてよかったと思う。

 

レーシックした

hitoban.hatenablog.jp

ドライアイになるなどと脅されていたが、全然そんなことなくごく普通に生活を送れている。メガネ卒業したい、コンタクトめんどくさい、という人でお金があるならやったほうがいいと思う。

 

卒業した

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法政大学を卒業。法政は本当にいい学校だ。良き師良き友、つどひ結べり。これは本当。何回も言っているが法政にはいい先生がいっぱいいる。学科長からたまには近況報告しに来てね、何かあったら相談しにきてねとの送辞。学長からルーキーなのは一度きりだからいっぱい挑戦してねとの送辞。そして実験で1回一緒になっただけの子がずっと私のことを覚えていてくれて、中庭で声をかけてくれて、院進をめちゃめちゃ応援してくれた。サークル入ってなかったので友達はほとんどできなかったけど、学部4年間を法政で過ごすことができて本当によかった。拾ってくれてありがとう。

大学生活唯一の後悔はサークルに入らなかったこと。コロナ禍で新歓も何もなかったので選び方も入り方もわからず初年は入りそびれ、入るタイミングを見失ったまま仕事が増えてきて、結局入ることができなかった。無理にでも入っておけばよかったと思う。

なお、さまざまな事情により研究室に後輩も同期も一人もいないので、みんなが花束片手に談笑する中、指導教員にサッと挨拶するだけでその場を後にすることになってしまった。

もちろん手ぶらで。

悲しい。

 

入学した

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東京大学大学院に入学(ちょっと早いけど)。顔合わせMTGがあり研究室生活周りのさまざまな案内を受けた。詳しくは書くのを控えるが、法政の院では考えられない環境・設備・そして待遇であることを再認識した。学生ではなく研究者として扱ってもらえる一方、それを享受するために求められるハードルも非常に高い。研究室に入って最初の仕事は給付金採択のためのプロポーザルを書くこと。法政ではこのような紙や制度は見たことがない。

好きな研究に全力で取り組める環境に迎え入れてもらったことに本当に感謝している一方で、自分に本当に務まるんだろうかという不安が大きい。あと自分のただ知的欲求のためだけに、不幸感へ全力で突き進んでいると知りながらそれでもなお突き進むということに対する謎の感情。院なんか行かずに学部卒でいい会社探して就職して、そこそこいい給料もらって、きれいなお嫁さんもらって家庭を持った方が100%幸せであることはわかっているのに、ましてや博士に行こうとしているだなんて...。(もう何回考えたことか)

就職先はかえって少なくなり、将来は不安定。性欲より自身の知的欲求を優先して、絶対幸せになれないと確定している道を突き進んでいる。良いことのように見えるが、全然良いことではない。だってそんなことしても絶対幸せになれないんですから。性欲に従っておいた方が幸せになれる。

じゃやめればいいじゃん、なのだが、それは...う〜ん、大学院は人生唯一の、最後に残された、自分のやりたいことなんでね。自分の性欲由来の幸福追求欲求をいろいろな手段で誤魔化して脳に錯覚させながら5年間走るしかない。

佐藤記者、あなたにはわからんでしょうね。

 

マチアプ、不毛やな....

ここから性欲の話ね。

飽きてきている。マチアプ。マッチ自体はちょこちょこするのだが、こっちからだいぶ積極的に会話を展開しないと何も進展しない。そして展開しようにも、大体みんな

こんな感じなのでどこ広げてったらいいのよみたいな。そして相手もずっと一問一答。無理矢理広げて会話を続けること自体は可能ではあるけど、面接みたいになる。相手に感情を喋らせるとか、自己開示をちょっと入れるとか、小手先のテクニックを駆使しても、構造としてはこちらが興味ないことをひたすら質問して、相手が答えて、の繰り返しであることは変わらない。楽しくない!楽しくないこと、やってる暇ない!

正直なところ!私の方が!日本一周したとか大阪まで歩いたとか!プロフに色々ネタにできそうなこと書いてあるんだから!ちょっと触れてくれ!触れてくれるだけでいい!そしたらそれ起点にあなたに話振って膨らませられるから!会話のフックに使ってもらうために書いてある!自慢したいわけではない!美味しいもの好きとか!K-POP好きとか!何も書いてないのと一緒だよ!

そしてマッチしても結局楽しくないことがほとんどなので、マッチするためのデイリーミッションもだんだんめんどくさくなってくる。マッチ率向上のためのプロフ洗練もめんどくさくなってきて放置しており、マッチ率は依然として低水準をキープ。マッチした後も別にこの子じゃなくてもいい人なんかいくらでもいるしなあ、と思ってしまうと、グイグイアプローチする動機も特にないので、お互いにテンション低めでそのままフェードアウトみたいな。だって無理じゃないですか。いくら可愛くて感じの良い写真と文章だったとしても、それだけで「この子は運命の人!絶対彼女にしたい!」と思うのって。「セックスしたい!めちゃくちゃしたい!」と思ってないと誰彼構わずグイグイいけないよ。そして女の子のみなさまにおかれましては、ろくにプロフも埋めんとみんなグイグイ待ちである一方で、ヤリモク絶対🙅‍♀️だという矛盾ね。嫌がっているのにみんなそういう男を好きになる。世の中ってやっぱセックスで繋がってるんだなって、改めて認識しましたね。

そして例えマッチ率向上したところでよ、つまんない面接を同時進行でやることが増えるだけでしょ。時間ばっかり取られるようになって負担は増えて。楽しいのかね。

ただ、このままこんな調子だとせっかく払ったお金がもったいないので、もうキャラ崩壊並にとびきり笑顔の画像を一枚仕立てて、マッチ率がより向上するよう改めて試行してみるつもり。

ひとり、趣味嗜好が結構合って、LINE交換と通話まで行った子がいたが、「他に気になる人ができた」で振られてしまった。すごくまともな子だった!感動した!けど残念!その連絡一本入れてくれるだけであなたは神!幸せになってください!!!

本当によろしくね。

 

レーシック、やってきたよ

メガネのフレームの塗装がハゲてきてそろそろ新しいのにしないといけないな〜と思っていたタイミングと、さまざまな事情によりメガネを外して垢抜けが急務である今のタイミングと、時間と予算が取れるタイミングが重なって、今だ!となったため。

(視力矯正器具としての)メガネかけてると一生思考がメガネになる。誤解を恐れずわかりやすく言うと理系陰キャ。コンタクトはめんどいからメガネでいいや、いやむしろメガネがいいのだと一度消極的選択をすると、髪なんか自分から見えないし気にしてもしゃーないやろ。鼻毛一本くらい出てても誰も見てないだろ。ヒゲ昨日剃ったし今日はいいや。これが一番効率的だしこれでいいや。と連鎖していく。これがメガネ的思考。そしてメガネ的思考は効率性を重視するあまり、感覚的幸せ感からは遠のいている場合が多い。その証拠に、効率性・正確性を追求する理系のメガネ率は文系のそれと比べて有意に高く、文系学部が軒並み卒業式当日に学部主催の卒業パーティで盛り上がる中、理工学部は「祝賀会は行いません」などと楽しくなさそうなことを言っている。

だからこのままではほぼ確実に、幸せ感を得ることはできないと気がついた。だって考えてみてください、例えば櫻井優衣さんがですね、こういうあらゆる面で消極的な暗いやつの元に駆け寄っていってくれますかね? くれないですよね。バチェラーで出てくるような筋肉隆々笑顔が素敵慶應卒高収入イケメン経営者のとこ行きますよね。そういうことなんですよ。

あれ?レーシックより先にやることがあるのでは?

まずイケメンに生まれないと。

 

まとにかく、脱メガネとともに脱メガネ的思考のため、この度レーシックに踏み切ったわけである。午前中に検査をし、午後に手術をして帰宅。帰宅したらご飯を食べて20時ごろには寝てしまう。手術当日は何もできないため。

検査は眼科でやるような機器を使った検査やおなじみのランドルト環を使った視力検査など。ここで角膜の厚さとか眼圧とか、諸々条件をクリアすればレーシックを受けさせてもらえる。検査を受け、看護師さんから詳細なプランの説明を受け、先生との面談でプランを決定し、支払いを終えたら一度解放され、お昼を外で摂ってから、再びクリニックに戻ってきて午後手術の流れ。

お支払いは結局26万円のところを割引入って22万円だった。これは5つあるうちの3番目のプランで、より値段が下のプランもあるが実質的にはこれが一番最低ラインになるだろうと思われる。看護師さんからプランの説明を受けた時点では下から2つ目のプラン(19万円)にしようと思っていたが、先生が「最終的な満足度も高くなるし26万以上のプランがおすすめ、学生だからお金ないのかな?あとちょっと払えない?」とのことで急遽そちらに変更。一応事前に看護師さんから説明は受けるものの、医師の面談で「え、いまここでプラン決めるんすか」「うん、どれにする?」みたいなスピード感なのでウンウンと悩む時間はあんまり与えてもらえない。プランどれにするか事前に悩んでいても医師との面談でひっくり返されるのはやや不親切だが、お医者さんがそう言うのだから従っておくべきなのだろう。不可逆なものだしここで5万円ケチって以降数十年にわたって不快な思いをするより良いと思う。結果としてはそれで良かった。

手術は手術室に入るための待合室に常に3人くらい人がいて、大体5分間隔くらいで名前が呼ばれていき、大体東海道新幹線と一緒くらいの間隔で患者が捌かれていく。待機している間も手術を終えたらしいか弱そうな患者がケロッとした顔で次々と手術室から出てくるので俺は長男だしそんなに肩肘張らなくても大丈夫そうだなと思えてくる。

手術自体は10分くらいで完了する。麻酔と痛み止めの目薬をJavaJavaに点眼されるので手術中の痛さはないが、眼をガン開きにさせられて圧迫・固定され、今目を瞑っているのか開いているのかもわからない状態になる。むしろ圧迫の方が痛い。角膜の上を切り取ってフラップを作り→角膜を削って→フラップを戻して終了 なのだが角膜の上一層を切り取られただけで、視界がぼんやりとして何も見えなくなった。人間の体というのは小さなひとつひとつのパーツが複雑に重なり合って絶妙なバランスを維持することで駆動しているのだなと実感させられた。フラップを戻してもらうとクリアな視界が戻ってくる。

手術室を出て直後は目は良くなっているものの視界は白くモヤがかかっているような状態。帰宅するときも地下鉄の案内表示が読みにくいので「うわ見えるようになってる!!!」みたいな感動はあまりなかった。徐々に実感してくる。あと自分の目の見え方って自分にしかわからないのに、自分以外の人が検査といういわば「観測」だけで自分の見え方を特定して、レーザーなどという横文字の技術を使って、きちんと見えるように矯正してくれるというのはすごいことだ。医学すご!!!!!

術後は1時間毎に目薬を点眼するように言われる。ドライアイになると脅されていたが意外とそこまで気にならない。22万のいいやつにしたからかもしれない。ハローとグレアは確かに出ているが、元々視力が悪かった時にも出てたので、めちゃくちゃ気になるものではない(気にはなるけど)。数週間すると順応するらしい。手術日当日は風呂に入れないので当日朝に入っておくのがいいかもしれない。

当たり前だが視力が悪い状態には戻れないので手術前に謳歌しておく必要がある。あの世界がボンヤリとしか見えない状態も結構好きだったので再び体験できないのは寂しい。それにしてもメリットの方が大きいと思うからやった。

東海道新幹線に沿って東京から大阪まで歩いてみた

16日かかった。

1日目 東京→横浜
2日目 横浜→平塚
3日目 平塚→箱根
4日目 箱根→沼津*
5日目 沼津→清水
6日目 清水→焼津
7日目 焼津→掛川
8日目 掛川→浜松
9日目 浜松→豊橋
10日目 豊橋→岡崎
11日目 岡崎→名古屋
12日目 名古屋→大垣
13日目 大垣→彦根
14日目 彦根→野洲
15日目 野洲→京都
16日目 京都→大阪

* 終日雨のため2連泊

 

なぜやったのか

鉄道は全国ほぼ乗り潰してしまってもう飽きたので。金も時間も体力もあるおそらく最後のこの機会に大阪まで歩いておけば、新幹線の速さとありがたみを実感できるし、将来リニアができた後も、その凄さをより実感できるだろうと思ったため。

あと東京大阪間の移動ってつまんないから。これまで全国色々移動してきたが東京大阪間の移動は車窓が単調に見えて屈指のつまらなさ。ここで1回歩いておけば、これから大阪へ移動する時、見える世界が広がってもっと楽しく移動できるはず、と思って。

 

どれくらい歩くのか

600kmちょっとくらい

東京大阪間を徒歩で移動する場合、国道1号線をずっと行くのが普通だが、1号線は名古屋あたりで鈴鹿や四日市などを経由して大阪に抜けるルートである。私は鉄オタなので、東海道新幹線で見える景色をアップデートしたかったので、東海道新幹線に沿って歩くことにした。つまり名古屋からは岐阜や大垣方面に抜け、琵琶湖沿いを通って京都・大阪へ抜けるルート。

1日35km~45kmほどを8~10時間ほどかけて歩いた。

 

ホテルはどうしたのか

前日に、現在地(その日のホテル)から40kmくらいにあるホテルの中で一番安いところを取って、ホテル到着を目標にして歩いた。リブマックスが安いことが多くよくお世話になった。だいたい朝6時半~8時頃に出て、ホテルには15時〜17時につくようにした。明るいうちに歩いた。寄り道は一切なし。荷物はリュックサックのみで10kgくらい。

睡眠は各日8時間以上とることを心がけた。6時間睡眠など睡眠時間が短いと明確に次の日の身体に影響があり、短い距離でも疲れてしまう。遅くとも21時には寝るようにした。朝早起きして勉強するつもりで、ノートなど勉強道具を持っていったが(気持ちがあるのはえらい)、結局1回も勉強はできなかった。

普段の旅行では旅費節約のためホテルを使うことはあまりせず、ネカフェやドミトリーに宿泊しているが、今回の旅行は身体を壊したらおしまいなので必ずホテルを取り、夜はちゃんと寝られるようにした。ただ東京圏(横浜・平塚・箱根)は安いホテルがなく、ホテルを取ろうとすると平気で万を超えてしまうので流石にそれは払えず、ネカフェやドミトリーに宿泊した。東京圏を抜けるまでは大変だった。

 

ぶっ通しで歩いたのか

ぶっ通しで歩き続けるのは無理で、2~3時間おきに1回休憩が必要。午前中はまだ身体が疲れていないので休憩なしで3時間以上歩けるが、3~4時間ほど歩くと腿にわずかな異変を感じ始め、流石にそろそろ休憩が必要だとなる。午後になると1時間半〜2時間に1回は小休憩を挟む必要が出てくる。5~10分ほどの小休憩は公園やバス停のベンチ、スーパーの屋外にあるベンチ、20~30分の大休憩はコンビニのイートインやイオン、マクドナルドを主に利用した。休憩を挟むと、これまでしんどかったのが再び歩けるようになる。休憩の力ってすごいと思った。ただ、座れるところがなかったり、林道で休めなかったりもするので、そうなるともう気合で頑張るしかない。

イオンは神。最高の休憩所。絶対にベンチがある。Wi-Fiもある。きれいなトイレもある。お店やフードコートなど食べるところもある。トイレだけ借りても罪悪感ない。本当に助かった。

歩いている間は基本的にPodCastを聴いたり音楽を聴いたり、英語のシャドーイングをしたりしていた。あとクソデカ独り言で第二人格と色々議論しながら歩いていた。

 

ご飯はどうしたのか

朝は基本的にパン、昼と夜は道中のファミレスなどで食べた。助かったのは松のや・やよい軒の「ご飯おかわり自由」。本当に神。パンは前日のうちにスーパーで調達し、ホテルで2/3くらいを食べて出発し、残りは携行食として日中の休憩で食べた。

国道沿いとはいえ、栄えているところとお店が全くないところがあるので、ファミレスコンビニ密集ゾーンを逃すともう道中休憩や補給ができない場合があった。そのためGoogleマップを確認し、お店がなさそうな区間に入る前には、少し早い時間でもご飯を食べるとか、トイレ借りておくとか、お菓子買っておくとか、するよう心がけた。

お水はいつも通り、お店に入ったときにガブ飲みして、道中は基本的に飲まないスタイル。一回お店に入ると1L以上は飲んでいる。お冷が無料の国に生まれて本当に良かった。

 

いくらかかったのか

 16日間で 166,267

新大阪→東京の新幹線(グリーン)を含む

1日の出費は大体6000~7000円くらい

 

感想

各日の感想は日記ブログに書いてある。105~122を参照。

hitoban.hatenablog.com

一番しんどかったのは菊川のあたりの山越え。林道で道に迷って茶畑の中を迷子になったり、Googleマップで示された道なき道の道が本当に藪で覆い隠されてなくなってしまって引き返したりして大変だった。

あと実際に歩いてみるとわかるのだが、国道1号は徒歩で大阪まで行くことを想定して引かれていない。途中休憩できるベンチがなさすぎる。車優先で横断歩道が省略されて歩道橋になっている。突然歩行者進入禁止の車専用道路になったりする。歩きづらい!

 

総括

意外と疲れない

もちろん疲れはするが意外と思っていたほどは疲れない。大阪到着時点で全然まだまだ歩けるなと思った。大学1~3年の春休みだったらそのまま延長して九州まで歩いていたと思う。若いって素晴らしい。

あとお腹は意外と減らない。

 

血マメができるが歩き始めれば痛くない

見たことないくらいデカい胼胝(タコ)や血マメができて痛い。目安としてあぐらはかけなくなる。が、歩き始めれば不思議と気にならなくなる。

 

東京も大阪も地続きだった

一番の気づきといえば気づき。普段は箱に乗って移動してしまうので何も感じられないが、あの何もない畦道や林道と、東京や大阪が地続きなことを実感した。

 

考える時間がたくさんある

普段車やら自転車やら鉄道やら、歩くスピードより遥かに速い乗り物に乗って生活しているので、歩いていると入ってくる景色がスローになって色々な情報が目に入ってくる。人生などについて考える時間もたっぷり取れる。ラジオもたくさん聴ける。

歩いているとさまざまな欲望や原始的欲求と対峙することになる。疲れた。足が痛い。座りたい。休みたい。お腹すいた。何か食べたい。歩きづらい。もっと速く移動したい。もっと楽に移動したい。そういった欲望を固めたのが、ものやサービスであり、それらを集めたのが街で、度を越してくると都市になってくる。都市とは人の欲望の結晶。人が集まって欲望の総量が大きくなるから、それに呼応する形で街や都市が構築されていくのだ。道路脇に並ぶコンビニ、ドンキ、ドラッグストア、マック、快活、モノレール、そして舗装された道路やガードレールさえも、全てが何らかの欲望の結晶に見えてくると、欲望の中を歩いているような感覚になってくる。この感覚は歩いて東京か大阪を脱出しないと得られないと思う。東京・大阪は本当に大きな都市だ。

 

新幹線、アホ

帰りは新幹線で一気に帰ってきた。新幹線はもうアホ。アホな乗り物。速すぎる。感動するかと思っていたが、感動する暇すらなく東京に戻ってきた。歩いている途中、何回も新幹線にものすごい速さで抜かされていたので、新幹線に乗るときは過去イチでワクワクした。東京大阪間を歩いた者にしか味わえない新幹線のありがたみに感謝してこれからも利用させていただきます。

 

あって良かったもの

ノイズキャンセリングワイヤレスイヤホン

歩いていて音楽やラジオを聴くときに絶対に必要。長時間つけるから耳が痛くならないようにとオープン型も持っていったが、もっぱらノイキャンのついたAirPods Proのみを使っていた。ほとんどの区間で交通量が多いので車の音がうるさく、ノイキャンがついてないと音が聴こえない。そのためノイズキャンセリング機能のついたカナル型のワイヤレスイヤホンがあると快適。

 

チャリ用の水筒

毎回ペットボトルを買うのはもったいないので水筒を持っていき、給水できるところでは水筒に給水していた。チャリ買うときに買ったプラスチック製の握るとブシャーって水が出てくる水筒が便利だった。サイクリングショップとかに売っている。握るだけでいいので片手で水分補給できるし、口をつけないので基本的に洗わなくて済む。

 

耳栓

ネカフェ宿泊で休息するためには耳栓が絶対に必要。絶対に必要。ほぼ100%となりのブースのおじさんが夜うるさい。いびき、身体ボリボリ。

 

日焼け止め

屋外に10時間くらいいることになるので塗っておいた方が良いだろう。

 

口笛のスキル

山道や林道を歩く際のクマよけに有用。また、道にたむろしている野生のサルを追い払うのにも使えた。無人地帯を歩くときに口笛吹きながら歩くと楽しい。

 

もうひとりの自分

セルフ議論の際に必要。

 

中高でバスケ部だった経験

バスケや球技を含む運動全般が得意ではなかったが中高ではバスケ部に所属しており、レギュラーでもないのにかなり走らされた。ここで得られた基礎体力と健脚、体育会系思想、そして素敵な仲間は宝物だ。おかげさまで東京大阪間を歩いても私の足はびくともしなかった。また、16日間を健康で歩き続けることができた。この身体は間違いなく中高のバスケ部で鍛えられたものであり、運動部に入っていて良かったと思った。何をやるにもまず体力。バスケ部じゃなくて鉄道研究部に入ってブヒブヒ言っていたらこの旅行というか移動は実現し得なかっただろう。うちの高校に鉄道研究部がなくて助かった。