卒レポを書こう
時間がある推薦生のみなさまは、卒業までに何かしらの課題を課されている場合もあることでしょう。
私の場合は「卒レポ」または「卒論」だったので、それについて書きます。
私は「卒レポ」で、プロキシマ・ケンタウリに生命が存在するか考察しました。
※プロキシマ・ケンタウリとは太陽系のお隣にある系外惑星です。
書いたレポートはこちらで公開しています。よければ参考にしてください。
これは8,000文字くらいあります。卒業論文ならおおむねこれくらいが最低ラインです。
ここで公開しているレポートは1回目に提出してやり直しを喰らったもので、最終的に受理されたものではありません。悪いお手本です。文章や用語が難しく、前提知識のない人には話がうまく入っていかないようです。
まぁ実際そうだと思うので文句は言えない。
自分ひとりが読んで満足できる文章ではダメで、他人が読んでしっかりと理解できるようにしなければいけません。難しい言葉や専門用語には補足説明を入れて、その分野のド素人が読んでも内容が掴めるくらいのわかりやすい文章にしましょう。
最終的には、内容を噛み砕いて文字数をかなり減らしたものを提出しました。8,000文字を5,000文字くらいにしましたが、これでもまだ多いです。
はじめ(公開している文章)と比べて内容がだいぶ薄味になってしまったので、個人的には満足していません。
そんな感じで卒レポで書きすぎるとやり直しになるので注意してください。
それから早く書き終わりすぎても粗探し(悪く言えば)されてやり直しになります。
卒レポは3,000文字で良いので、文献調査含めても早い人なら1日2日で書き終わると思います。大学行ったらしょうもないことで3,000文字くらいは普通にレポート書かされるのでいい練習だと思ってやりましょう。
テーマはどう見つけるか
まず、テーマに沿った本を見つけるように言われます。つってもそのテーマが浮かばんのじゃ、という方も多いのではないかと思います。
普段から本を読んでいない人は、正攻法ですがまず本を読むところから始めるのがオススメです。読書の習慣がある人は多分レポートのテーマに困ることはないでしょう。
最初から書きやすいか書きにくいかを考えるのではなく、自分が興味のある分野をテーマにすると良いです。
レポートの文章はあとからついてくるので。
その分野の本を2〜3冊読むと、その分野における基本となる考え的なモノがなんとなく掴めてくると思います。
本を読み終わったら、周りをよく観察しながら生活してみてください。
ネタのタネは意外と日常に落ちています。
「なんで」これはこうなるんだろう?「どうして」これはこうなっているんだろう?ここは「どう」なっているんだろう?
みたいな感じで、自分の身の回りで発生する出来事の一々に疑問を持ってみてください。
面白そうな、書きやすそうな「謎」が見つかったら、それがあなたのレポートのテーマです。
テーマが決まったら、あとは書くだけ。レポートの8割は終わりです。
オタクになれ
レポートのテーマが見つかったら、そのテーマに関してオタクになりましょう。
オタク的行動とはなんでしょうか。pixivでキャラの二次創作を漁る。同じ声優がやっているキャラを見に行く。イベントに足を運ぶ。
Googleで色々と検索をかけながら、オタク語りしていきます。ちょうどアニメの考察を書くような感じで。
このシーンはこう描かれているけど、実はこういう意図があるんじゃないかとか。ここのシーンは声優がこんな気持ちを込めて演技しているんだとか。それはアニメイトタイムズ第何号のインタビュー記事に書いてあったゾみたいな感じで。
自分の知識をひけらかしながら、テーマについてあれこれ語るのです。
どのようにあれこれ語るか、形式的なところは指示があると思うのでそれに従ってください。(肝心なところは丸投げ)
ちょっとカッチョいいことを言うと、「すでにわかっている事実を重ね合わせて、自分の立場を明確にする」のがポイントです。自分の意見を言うだけじゃダメだし、本とかネットの情報をまとめるだけでもダメです。
適切に資料を引用して、そこから飛躍させて自分の考えを書いていきます。
引用ことはじめ
レポートを書くときに一番困るのが「引用」についてだと思います。どこからどこまでを引用にしたらよいかは判断が難しいです。
Wikipediaの引用がダメとか、引用したところは本文と違いがわかるようにしろとか、そういう原則的なところはわかっている前提で、
ここでは引用における「参考文献の書き方」と、私がかつて抱いていた引用についての疑問に一問一答形式で答えていきたいと思います。
参考文献の書き方
私は参考文献をこのような書き方で書いています。説明するより見た方が早いです。参考文献のところを見てください。
引用の仕方は、学問分野や指導教員によって流儀が異なるため、一概に定義されているものではありません。これはあくまで「ひとばん寝かせたカレーはとてもおいしい流」なので、真似するときは自己責任でやってください。
必要な情報は、書籍の場合は著者名・訳者名・書名・出版社・出版年(月)、ネットの場合はサイト名・サイトの管理者または執筆者(わかる場合)、URL、最終閲覧日(年月日)だと思っておけばよいでしょう。
注意すべきなのは外国語から日本語に翻訳された書籍で、日本人の訳者名のみしか記載がなく、著者名の記載がないというミスです。著者がかわいそうなので著者名もしっかり書いてください。
書籍の書名は二重鉤括弧(『』)にすると完璧です。
ここまでやらないと引用したことにならないので、コピペ扱いです。注意してください。
どこまでが「参考文献」?
レポートを書くにあたって閲覧したすべての資料を「参考資料」として書くのはそれはそれで好ましくありません。「参考文献」に書く資料は、引用したもの、本文中で何らかの形で紹介したものなど、本文で触れたもののみを書いておけばとりあえずOKだと思います。
「事実」や「事実の説明」に関しても、参考文献を明記する必要はありません。例えば、東京タワーの高さが333mであることは事実なので、それを本文の中に書くときにネットで東京タワーの高さについてググったとしても、そこで見たものは参考文献として記載する必要はありません。
しかし、「東京タワーがなぜ333mなのか」の説明をネットで拾ってきて本文に載せるときは、出典をきちんと明記するのが好ましいといえるでしょう。
線引きが難しいですが、「間違いが含まれるかもしれない情報や文章」「主観が含まれるかもしれない情報や文章」ひろゆきに「なんかそういうデータあるんですか?」正しい根拠おじさんに「正しい根拠を!ゆ!え!」と言われそうな部分については、出典を明記したうえで、参考資料に記載するのが望ましいです。
あと難しいのが、事実ではあるが研究途上で真偽がはっきりしない場合です。
こういう場合には、事実であっても出典を明記したほうがよいでしょう。一番もっともらしいと考えられるデータを引用してもよいですし、複数の学説を紹介しても構いません。きちんと一つひとつ、どこから引っ張ってきた情報なのかをちゃんと書いてください。
出典はどのように明記するの?
基本的には最後にまとめて書けば大丈夫です。
普通にやりたい人は、本文の中に入れ込んでしまっても差し支えないと思います(そこまで厳密なレポートではないので)。
『〇〇(苗字)は、「〜」と述べている。or主張している。』みたいな感じで。
ちゃんとした論文では、(高橋、2017)(佐藤、1999)みたいに著者の苗字と出版年を書いて、脚注でいちいち資料名と引用したページを記載するやり方をよく見ますが、そこまでしなくてもいいと思います。
ちなみに公開しているレポートはこの形になっています。(注1:ページまでは書いていない)(注2:ここではWebページの仕様上すべて文末脚注になってしまう)
私のレポートでは出典はWordの「脚注」機能を使いました。「脚注 入れ方」とググればやり方はいくらでも出てきます。便利なので使いたい人は使ってもよいでしょう。
引用の裏ワザ
どうしてもWikipediaから引用したい時もあると思います。
Wikipediaの情報は真偽不明で信用できないというのはあちこちで言われますが、Wikipediaの情報には大体脚注がついていて、その出典が明らかになっています。
どうしてもWikipediaから引用したいときは、Wikipediaの出典を自分で参照して、そこから引用すればOKです。
原典は英語の場合もあるので、翻訳は自分でやってください。科学系はその傾向が強いです。
自分の英語力と翻訳ツールを駆使して、英語の文献も参考に使ってみましょう。
理系分野の場合、日本語で調べても大した情報が出てこないことがあります。
そういうときは英語でググってください。
余裕があれば:
タイピングのいい練習なので、パソコンのキーボードに向き合って書いてみましょう。
慣れればフリック入力より3倍くらい早いので、相当な時短になります。
タッチタイピングができるようになってしまえばこっちのモンです。最初だけちょっと辛抱して練習してください。
いつものようにまとめ部分はサボって、急転直下、これでおわりです。
頑張って、すばらしいレポートにしてください。
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